2008年1月20日の冬の朝、今年も待望の舩木先生の工房に向かいました。新幹線の車中で踊る心と裏腹に、ちょっぴり心配なこともあるのです。

昨年先生はお忙しく、体調を崩されていました。岡山を出た頃から景色が一変し、雪の世界が広がっていました。窓の外を眺めながら、期待と不安とに胸をいっぱいにしていました。

工房で舩木先生と奥様の温かい笑顔で迎えられ、胸のつかえは取れました。いつもお茶を頂きながら談笑させていただくときは、何にも変えがたい幸福と生きがいを感じるときです。

花染が3月1日で25周年を迎えることをお話して、先生に相談にのっていただいて、ちょっとした企画をすることになり、私は新たな力を得て、この日、3月1日を迎えることができそうです。

楽しく豊かな時間を過ごし、先生に送っていただく頃は、いつの間に降り出したか、しんしんと雪が積もってすっかり暮れていました。
神辺の駅から福塩線に乗る冷たい雪の中で、私の気持ちは晴れやかな思いに満ちていました。
そして、福山から帰路につきました。
後日、25周年記念展の案内状のために先生が寄せてくださった言葉は、先生が私を励まし、元気付ける優しさであることに、心よりお礼を申し上げます。

「自分の眼で自分らしく物を見ることが出来ればこれはもう一つの創作といっていい」これは濱田庄司のエッセイの一節です。まさしく「花染」は、オーナーの中村さんの作品と言っていいでしょう。彼女の豊かな感性を通して、どれだけ多くの人が喜びを得たことでしょうか。お店が満二十五周年を迎える三月一日を、私はガラスで祝福したいと思います」   
                               舩木倭帆


先生が20余年に渡って支え続けてくださったことに、深く感謝申し上げます。
舩木倭帆の工房を訪ねる旅