4月25日(土)は関西を出発する時から雨がかなりきつく、天気予報は、関東は今年一番の雨量と雷雨と脅かされていました。でも、長野新幹線で軽井沢の一つ手前、安中榛名駅に夕刻着く頃は、少々風があったものの、雨もさほどでもなく、ひたすら雨が上がってくれることを願っていました。

その夜は、彼の工房で、地元の人たちや窯出しを手伝ってくれる人々と酒宴です。夜遅くまで料理やお酒が楽しい会話を引き立ててくれます。お手伝いに来ていた若い人たちと工芸や美しいものの見方など、皆で熱く語る姿は、仕事の延長線上にあるとは言えども、心の栄養になります。屋外は雨が降っていました。

4月26日(日)
今朝は11時から窯出しです。朝起きると、抜けるような青空でした。風は少し残っていましたが、宿の周りは少し遅い春爛漫です。桜が満開、同時に山桜も山をピンクに染めていました。新緑の山々は空気までもまるで別物のようです。山吹の花が至る所で黄色い花をいっぱいつけ、風に揺れて体の奥まで吹き込んでくるようです。

佐藤氏のスタッフの方の迎えで工房まで14〜5分、ぐんぐん山に入っていきます。標高700mくらいに工房はありますが、途中からは人里を離れ、全くの無人・無人家です。2〜3年に一度お伺いする私たちにとっては、とても素晴らしい里です。

そろそろ準備ができ、窯出しが始まります。みんなで晴天の空に感謝しつつ進められていきます。お手伝いの人々が運んでいく中、私はひたすら作品選びに専念します。一部のスタッフはその側で窯出しが終わってからの宴会の準備をしています。

      佐藤けい氏の窯出しに行ってきました

お若いお客様が「自分用の作品を選んでほしい」とのことに講釈を言いながら楽しい選び方、使い方、お料理、お酒の入れ方など、話は尽きません。

そろそろ料理の準備ができ、みんなで乾杯!!
タラの芽の天ぷら、桜、ウド。そして、昨日から焼いていた大きなマグロの頭、カマ。陶板焼き、大きな鍋でのきのこ汁……。そして、わさびの葉の入ったおにぎり。まだまだ続きます。大自然に囲まれ、開放された時間は、私もなんだか野性に戻ります。

ほとんど、彼の窯を訪れるのは春にしていますが、一年で一番良い季節だと思います。夏が近づくにつれ、虫が……、いろいろの不都合が(都会の人間にとって?)起こってくることが想定できます。

厳しい冬を越え、私たちはちょっとの時間だけこの豊かな自然の食物を頂き、空気を吸い、清々しい生命を頂いて帰ります。
作品は6月に皆様にご覧いただきたいと思っています。