日常つれづれ(2017年)

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2017年(平成29年)12月6日

毎日あわただしく過ごしてしまいました。気が付くと紅葉のシーズンも終わりを迎え、師走の月に入ってしまいました。
出来る事なら、自然体でゆるやかに仕事はしたいものだと常々心しているつもりですが、気がつくと必死に働いている自分に気がつくのです。一生懸命・・・は当然ですし、良いのですが、私の表情に出てはいけないのですよネェ~。

先日、京都文化博物館・日本近代絵画との出会い「絵画の愉(たのしみ)、画家の企み」を見に出かけました。とても良い企画でした。美術鑑賞の仕方をうまく導いてくれる、分かりやすい展示がされていました。その上、そうそうたる偉大な絵師の方々の作品に時間が経つのも忘れ3時間程、会場に居ました

高橋由一、橋本雅邦、橋本関雪、前田青頓、安田鞍彦、富岡鉄斎、横山大観、上村松園、川端龍子、梅原龍三郎、安井曽太郎、藤田嗣治、熊谷守一、加山又三、石本正、黒田清輝、小倉遊亀などなど・・・数え上げれば切りがなく、近代絵画を網羅していました

  
福田平八郎
 
佐伯祐三 

その作品の1点1点を、どの様に鑑賞したらいいのか、解説が添えられ、展示の仕方も工夫を凝らし、文化博物館の学芸員の技量のたまものと、いたく感心させられました。

その中の1文『聖(ひじり)は聖を知る』の言葉に心を捕らわれたのです。
橋本関雪の作品〔6曲1双・片岡山のほとり〕・・・聖徳太子と達磨和尚が出会う歴史の一場面の美しさに釘付けでした。みすぼらしい身なりの老人を、達磨和尚と見きわめる聖徳太子の確かな人格が、美しい線で描かれ、又、その美しい色彩は、全体に清々しい空気を漂わせていました。

私がいろいろの所へ行ったり、見たり、体感する事を大切にするのは、もちろん、美術・工芸が好きなことが一番ではありますが、自分に底力を付けなくては、すごい人や物は見えない・・・。と思うからです。何かに出会った時、直感で判断する力は、日々の物の見方、考え方で左右されるのではないかナァ・・・。と考えるのですが・・・。しっかり見きわめる力量を持ちたいと願っています。

広島県廿日市市吉和に「ウッドワン美術館」がある事を初めて知りました。これらの作品は、この美術館の協力で成し得たものの様です。近代日本絵画600点余りを所蔵し、マイセン磁器、アールヌーボーのガラス、中国清代の陶磁器など多岐にわたる収集により、平成8年オープンしたとの事でした。中国山地の豊かな森林資源に恵まれた自然環境の中・・・との事ですので、機会があれば行ってみたいですね。

11/21~11/30 廣内俊之作陶展は皆様のおかげで大盛況でした。美しい釉薬、そして日常の器としての役割。彼の生活を実感させて頂く作品に感銘を受けました。

     

絶妙の大きさの麺類鉢は、廣内さんと出会った時にほれ込んだ作品の1つです。ゆったりとしたこのサイズは、なかなか作家は作らないのです。手の中にしっくり、重くなく手ごころがたまらなく良いのです。
廣内氏のページを作りました。〔陶器・磁器 part1〕です。ページを開いてみてください。今後、彼と協力して楽しい豊かな作品を作りたいと思います。

もう次の展示会が12月12日から始まります。

お正月・伝統と現代の融合
うるしの器・晴れの器・山田浩之の器
2017・12・12〔火〕 - 12・23〔土〕
10:30 - 17:30  17日(日)・18日(月)休み

もうすぐお正月です。子供の頃は指折り数えて待っていました。元旦の記憶は、とても晴れやかで、そこかしこに日本のお正月の風景がありました。時代とともにその風景もすっかり変わってしまいましたが、大切な節目の行事です。
毎年この時期、「うるし」に美しい日本を感じてほしいと願って展示会をしています。
安物が横行しないで欲しい・・・。良い職人さんが育って欲しい・・・。そんな思いです。
そして古伊万里、「天啓群馬図丸皿」
この器の絵は、10年くらい前、小皿として私共の店にやって来ました。それが今、尚忘れられず、今回は7寸皿、4.5寸皿、マグカップに絵を描いて頂きました。私の中でどうしても使ってみたい作品だったのです。
タイトルを「現代との融合」としましたが、山田浩之の赤絵も、又格別の楽しみがあります。是非手に取って感触を味わっていただければ幸いです。

今回、少しだけ浄法寺漆器について書いてみたいと思います。浄法寺漆器に心を奪われたのは約30年前のことです。漆器を模索し、私の中で苦しんでいる頃でした。高価な商品は数々ありましたし、安価な、ちょっと怪しい商品も山ほど、世間では売られていました。私は迷っていたのです。

人とのご縁はありがたいものです。私を浄法寺漆器へ導いて下さった方がいたのです。今思うと、天の声の様なものです。飛びつきました。作品は無言で語るのです。手の平に包み込んだ時、すべてが分かるのです。
良質の漆をふんだんに使用し、丈夫な器に作り上げているのです。そしてなにより美しいのです。それは華美ではなく、内なる美しさでした。

それ以後、ひたすら、愚直に、作品を店で販売しました。世間が、伝統より、見た目に流れる中で、私は良識を持ち続けたいと願ったのです。
知名度が低い中でも、その品質にこだわった商品は、私共のお客様に、少しずつ受け入れられる様になりましたが、関西で扱う店は、他にはまだありませんでした。

しばらくすると「サライ」が取り上げ、少しずつ情報がメディアを通して表へ出る様になり、まぎれもなく「知る人ぞ知る」漆器となってゆきました。
浄法寺漆器に携わる人々の努力が実を結んだのです。古来1200年の歴史を持つと言われるものであり、全国、天台宗の僧侶が日々使用して来た、生活の器だったのです。又、浄法寺は、国産うるしの最大の産地でもあり、今なお文化財の修復にも使用されていると言う事は、私にとっても自慢でもあり、誇りでもあります。

ヨーロッパでは古来より、うるしのことを「ジャパン」と呼んでいます。それほど、日本の国産のうるしは優秀なのです。

年末に向かって仕事をがんばります。
赤地健、径氏の干支の置物(戌)が金沢より届きました。お正月用品とともに楽しんで下さいませ。

     

そして師走のひとときを、つかの間、どうぞお出かけ下さいませ。お待ち申し上げております。

年内は12月29日(金)まで
新年は 1月 5日(金)からです

お客様に、たくさんの暖かいお力添えを頂きながら一年無事過ごすことが出来ました。
幾つになっても勉強することがいっぱいです。手仕事を大切に育み、丁寧な日々が過ごせます様、努力したいと思います。
今後とも、末永くよろしくお願い申し上げます。

年末に向かってまだまだご多忙と思いますが、どうぞお気をつけてくださいませ。本当にありがとうございました。

  
2017年(平成29年)11月15日

毎日、寒暖差が激しく、天気予報に気を付けながらの暮らしです。
9月の台風、10月の台風は、商店街の「第三・土曜市」を直撃・・・。2ヶ月見送ることになってしまいました。
私も、この月は何かしら忙しく、頭の中の回線はもつれています。そうは言っても、もつれた糸をほぐし、整理しながら優先順位をつけ、ことを運んで行くしかないのです。何かしら「どんくさく・・・!!」1日が、アッと言う間に過ぎ、増々慌てるのです。

秋は、文化、芸術の催し物が目白押し、仕事や日常の暮らしのあい間をぬって、欲深く出かけています。

        

そうなると、当然、いっぱい、いっぱい頭は仕事の段取りと数々の予定で埋まってしまうのです。今後見ることが出来なくなる国宝などもありますので、可能な限り見ておきたいと思って出かけるのですが、京都国立博物館の国宝展も人であふれ、アベノハルカス美術館の北斎展に至っては、尋常ではない人波にただただ圧倒されてしまいました。
落ち着いて拝見することはできませんでしたが、先人達の驚くべきエネルギーに触れることが出来た喜びは、ひとしおでした。

11月の「第三・土曜市」は、第四回「島本一箱古本市」と重ねて催しますので、その準備にも追われています。当日は、花染の店の前に大量の本を出します。阪急水無瀬駅界隈からぶらりと巡って私共のところまで来て下さい。私もこの催物は、とても楽しみにしています。他店で、5~10冊の本を買います。新刊では買わないであろう本も、安価なので手軽なのです。

  

とても活気があり、顔見知りの人、知らない人々が、行きかう田舎街は、なかなか良いものです。結構ご遠方からもいらっしゃいますヨ・・・。

話は変わります。
今回は「古裂(こぎれ)」について書きたいと思います。
最近、作って頂いた古裂のティマットが、あまりにも珍品の古裂を使って下さっていたのに感動したのです。これを作ってくださる作者も、かなりの古裂を所有しているのです。

     

その美しい日本の古裂は、江戸~明治、新しいもので大正頃の職人によって織られたり、染められたりした布です。型染、和更紗、絣、筒書・縞木綿などこのティマットの中に、木綿の古裂が集約されているといっても過言ではありません。
手ざわり、風合、色彩、紋様は、現代ではとうていなし得ない古き人々の仕事です。一ツ一ツの布の織目、染色にかいま見る心意気に感動するのです。

        

この写真のものは筒書きと言って、明治の頃、婚礼布団だったり、嫁入道具の箪笥にかけたりする家紋入の染物でした。
このくらいの婚礼仕度をしたお家は、豪商・豪農と言われるお家柄だったと思います。
私が手に入れていたものを、お客様のご注文によって屏風に仕立てさせて頂いたものです。表具屋さんも、かなりの腕の方でしか不可能です。とても立派に仕上げて頂き、お客様のお家に納めさせていただきました。

古裂を私共の店で扱い始めたのは、開店まもなくの事でした。私より、かなり年上の方で古裂の収集家の方が、私の知人と一緒にやって来られました。その方を仮にAさんとします。
「美しい裂(きれ)」を見せてくれました。約30年余り前の事です。

もちろん私達の世代は、それらの裂を知ってはいましたが、もうすでに懐かしいものになっていました。
その頃Aさんは50代半ばだったと思います。京都の「東寺・弘法さん」、「天神さん」などの骨董市で、彼女は有名だったそうです。朝一番の電車で出かける事を数十年続け、又、いい裂がある所には身を惜しまず出かけたそうです。目利きでもあり、お金離れも良い方だったので、当然、彼女の元には良い物が集まります。

「年なので、そろそろ少しずつ手離したい・・・。」との話と、彼女の大きなお人柄、物を見る目の確かさ、何より収集品に心うばわれてしまったのです。
彼女のお宅へも幾度もいかせて頂きましたが、ご自身が収集した見事な品で信じられないほどの美しい暮らしをなさっていました。

裂(きれ)はきちんと洗濯され、アイロンをし、本当に几帳面に収納されていました。その量の見事さにも驚きました。布を楽しみながら可愛がり、一枚一枚丁寧に扱われていましたし、すごいレベルの裂に惚れ込んでしまったのです。
彼女が収集していた頃には、まだまだ良きものがたくさん骨董市に出ている時代だったのです。
花染もレベルの高いその布をお分け頂き、たくさんのお客様にお売り、手離してゆきました。そして古裂のレクチャーも、事あるごとにして頂きました。
長期にわたる彼女とのおつき合いは、私にとって仕事の関係以上の素晴らしい、美しい女性の姿を見せて頂きました。筆舌に尽くしがたい魅力ある大きな人物でした。そして忘れる事の出来ない多大な影響を受けた出会いでした。

彼女が80才をむかえる頃、事情があり、ご夫婦で介護付きマンションに引越す事になりました。お家をおたずねさせていただき、私などでは、とても求める事ができない高額な、その上、品格のある品を見せて頂きました。全部ある美術館にまとめて出て行く事になっていました。美しく整理されている品々の前で、私は涙を流してしまいました。

「こうして人生は好きだったものと別れる時が来るのですね・・・。」と言って。彼女は「充分楽しんだから・・・もう良いのよ・・・。」と私の涙を反対に慰めてくれたのです。
今も、その時の記憶が蘇ります。桐の箱に美しく収納されていた100枚以上の日本刺繍の半襟、豪華な衣装、絹、木綿、麻の品々は、手仕事、職人さん達が生き生きと息づいていた江戸時代~明治の粋なものばかりでした。

Aさんは遠くへ行ってしまわれたのちも、2~3度花染へたずねて来てくれましたが、数年前、亡くなってしまわれた・・・と人づてにお聞きしました。私に生きることの潔さを教えてくれた、とても大切な方でした。くっきりと彼女の姿は私の目の中に焼き付いています。

彼女が当時分けてくださった裂(きれ)は、今も尚、花染を支えてくれています。
ティマット、ランチョンマット、テーブルランナー、敷物、巾着、手提げなどなど作っています。

     

作品を作ってくださる人は2~3人変わりましたが、いつも手のきれいな方に出会わせて頂き、美しい古裂の作品が店に並んでいます。
「古裂」と言う美しい言葉すら知らない時代になり、当然、絶対数は少なくなって行きますが、手仕事の貴重な歴史は残ってくれることを願っています。

11月の展示会
廣内俊之 作陶展
2017・11・21〔土〕 - 11・30〔木〕
10:30 - 17:30  26日(日)・27日(月)休み

花染では初めての作家さんです。大学で陶芸を学んだ後、多治見工業専攻科で窯業を学び、加えて京都市工業試験場窯業科で釉薬の研究。
1983年 陶芸家 河井武一に師事
1985年より制作を始める

釉薬の美しい作品に心うばわれたのが2年前。
今回私共で展示会をして頂くことになりました。
案内状に使わせて頂いた6角鉢も、美しいフォルムと色彩が相まって、独特の雰囲気を醸し出しているのです。
花染の2Fに並ぶ光景をお楽しみ頂ければ嬉しいです。

12月には正月の仕度の為の展示会を致します。
「お正月・伝統と現代の融合」
うるしの器・晴れの器・山田浩之の器
  

日本の美しい「うるし」を手に取り感触を味わって下さい。
三段重。丸重、雑煮椀、盛皿、そば腕、椿皿、そして片口など・・・。
お正月を待つ心が見えます。

赤絵の古典的な器に古来の人々の思いが詰まっています。
古伊万里・天啓群馬図の丸皿・7寸皿・4.5寸皿

そして山田浩之の器
赤絵孔雀大皿に彼の才能が見えます。徳利、ぐい呑み、抹茶碗に土味の美しい白の釉薬が清らかさを添えます。

日本人にとって、大きな節目のお正月を無事に迎えられます様、心を込めたいと思います。
赤地健・径氏の斬新な干支の置物。元旦より3ケ日の祝箸。吉野杉の香りの高い利休箸など、お正月にふさわしい品も揃います。
今年も残り1ヵ月半となりました。何かと不穏な世の中ではありますが、せめて家庭は暖かい空気を保ちたいと思います。
寒くなる日々をどうぞお大切にお過ごし下さいませ。さざんかの花が垣根を美しく彩っています。少しだけ手折って店に生けました。

  

余談ですが、小さな『花染通信』を出すことにしました。展示会と連動して書きたいと思っています。
Vol.1は「細江義弘 木の仕事展」
Vol.2は「廣内俊之 作陶展」 です。
10数年前に発行していた「花染通信」にはとうてい及びませんが、店に置いてありますので、気軽に一読して頂ければ幸いです。

  
 2017年(平成29年)10月4日

一年が過ぎるのが早い事。10月の声を聞くと、花染はもうお正月の心がまえをしなくてはいけません。
デパートは、おせちの準備が始まり、いやおうなく気持ちをせかされます。食品売場に並ぶ秋の実りは豊かです。松茸、栗、梨、大きなぶどう、りんご、早生みかん・・・などなどで溢れています。
世界に誇れる、日本の四季、日本列島のすばらしい自然が作り出す味覚に我々は感謝し、山の幸、海の幸を頂きます。

島本町も、丁度いい季節を迎え、毎年、この光景にいやされ、優しい気持ちにさせてくれるのです。暮らしのすぐそばの道端で、小さな草花を見付けるもの、この田舎ならではです。

     

ところが、今そこかしこでマンション建設の大きなクレーンがそびえ立ち、工事をしています。大きなマンションが、ニョキニョキ立ち上がるのも時間の問題です。心が痛みますが、こんな良い街へ引越して来て下さるのは嬉しい事でもあります。子供さんを育てる世代も、ここ数年多くなりました。年配の人々にも、お若いに人々にも優しい街・・・なんて何かのキャッチコピーの様ですね。

話は変わって
9月のまだまだ暑い1日、大阪「新世界」通天閣に初めて行って来ました。大阪市立美術館へ出向いたついでに立ち寄ったのです。かねがね行って見たいと思っていたのですが・・・。

     

これぞ大阪があふれていて面白くもあり、楽しくもあり嬉しくなりました。よくテレビで見る通天閣は、ちょっと野暮ったく、それが又、妙味でもあり不思議な大阪でした。
私達の住む街は、大阪の中でも北摂と言われる地域で、文化も暮らしも、少々異なっていますが、外部から見る大阪は、こんな感じで受け留められているのでしょう。
外国の観光客が溢れ、街の様相は異国の雰囲気をかもし出していました。
やはり、ここへ来れば「串かつ」でしょう!!思いのほか美味しく、好奇心を充分堪能した楽しい時間でした。

そろそろ新そばが食べられる季節です。そばの香、風味が一段と上がり、そば通を自称する人々にとってはたまらないのでしょう。
いろいろの場所で、おそばは頂くのですが、40年程昔、信州・飯田市へ月に一度3日間程出張していた時期がありました。りんごの白い花が美しく咲く季節は、ことのほか好きでしたが、おそばと馬刺しを楽しみにしていました。おそばは言うに及ばず、あの透明な赤い馬刺しも忘れられない思い出です。

そばの思い出は数々ありますが、祖母が縁側で打つポッテリとした田舎のなつかしい味。そして舩木倭帆先生が愛した出雲のそば。どれもなつかしく、心地よく思い出されます。

京都・桂にある若きオーナーが営むそば懐石の店は、又、格段に美味なのです。若きオーナーと親しくさせて頂いているのですが・・・。器の風情、佇まい、そしてその凛とした姿は、まるで修行僧の様でもあるのです。
懐石を学び、そばを学び、1品に込める思いには精神が宿り、見事にすべてが調和していると思うのです。
新そばのシーズン中に、今一度お伺いできればいいナァ~と思っています。

話はあちこち飛びますが・・・
先日(9/25)「ダンケルク」と言う映画を見ました。映画をたびたび見ていると、必ず予告編を上映しますヨネ!その中で、どうしても心引かれる作品に出合ってしまうのです。
「ダンケルク」という意味を知った時「是非見たい!!」とわき上がるものがあり・・・それは、やはり戦争映画です。

第二次世界大戦・・・ドイツ軍によって、バルト海側・ダンケルク(ドイツの地名)に追い込まれた、イギリス、フランスなどの連合軍の兵士を救出しようとする実話です。
生と死が隣り合わせの全編、息をのむ緊張感に、気が付くと手を固く握りしめていました。
この事実は、深く歴史の中に埋もれていたのでしょうか。この映画監督は「長年これを映像にしたかった!!」と何かで読んだことがあります。ヨーロッパ戦線にも幾多の悲劇があり、多くの人々が生と死を分けたのだと思うと、人類の底深い悲しみを、戦争の罪深さを私達はもっと知らなくてはいけないのだと思うのです。

最後の字幕が流れる中に「ダンケルクの救出にかかわり、人生を左右されたすべての人々にこの作品を捧げる」
この意味の深さ、そして実話ならではの事実に、重い人類の宿題を背負って帰りました。

10月展示会を致します。


細江義弘  木の仕事展

暮らしに寄り添って。。。

2017・10・17〔火〕 - 10・28〔土〕
10:30 - 17:30  22日(日)・23日(月)休み

細江さんと木の仕事をさせて頂いて33年。たくさんのお客様のお宅に
無垢の木の家具を作らせて頂きました。
楽しい物作りの日々でしたが、今回は小品展です。
椅子・子供椅子・小引出し・盆・膳・茶托・トレーなど・・・、
手に取り感触を味わって頂ければ嬉しいです。秋らしい空気の中で
皆様にお目にかかれます事を、心よりお待ち申し上げております。

春から、のびのびになっていた第4回島本「一箱・古本市」が、11/18(土)・11/19(日)と決まりました。大好きな催物なので、首を長くして待っていました。
島本町、内外の本好きのお若い人々で運営なさるのですが、私もその中に加えて下さっている事が、とても嬉しく感謝しています。
その上「第三・土曜市」と重ねて展開してくれると言うのが、又、又嬉しいです。たくさんの内・外の人々が往来してくれるのですヨ。
本を集めてもらう為、兄姉、友人などに声をかけるので、とんでもなくたくさんの本が集まります。
当日は、花染の店の前に大量に出展致します。ぜひ、阪急水無瀬駅かいわいを、ぶらりと「古本市」をめぐって下さいませ。

このところ、窓を全開し、心地よい風を取り入れ、ちょっと冷たくなった空気を胸いっぱい・・・すがすがしい季節です。
これから木々も色づき、日本列島はすばらしい季節になります。
山ほととぎすの小さな花を鉄絵唐津の徳利に入れてみました。こんな小さな幸せが長く続く事を切に願っています。
お風邪などにお気を付けてお過ごしくださいませ。そして、どうぞ花染へお遊びにお出かけ下さいませ。

  
 2017年(平成29年)9月6日

暑い暑い夏でした。日差しは強く連日の太陽に、自然もお疲れ気味。私達も疲れています。でも一週間前から、赤とんぼが元気良く目の前を飛んで行きます。以前は空中を群れをなして乱舞していたのですが、近年は数匹が飛び過ぎるのを目にするばかりになりました。
確実に夏は終わりを迎え、わずかずつ秋の気配を肌で感じる様になっています。自然が暮らしのすぐそばにある島本町では、その秋の気配を1ツ1ツ見付ける事も楽しみなのです。

楽しみと言えば、私共の裏庭のバッタの事ですが、3匹もいるのです。何を食べているのか分かりました。水引き草、二葉葵の葉が、虫食いの穴だらけになりました。そのおかげで、3匹のバッタは随分大きく育ちました。何とも複雑な思いです。

  

昨年1匹住み着いたバッタが土の中へでも子供を生んだのでしょう。生命の連鎖とは言え、来年はどうなるのでしょう。これ以上多くなると、外の草むらにでも放ってやらないと・・・裏庭の植物が見苦しくなってしまいますね。
何だかのんびりした話ですが、こんな事でも考えていないと夏の疲れで気持ちがカサカサして来ます。

話は変わります・・・。毎年8月はテレビで終戦特集を、思い出した様に放映します。若い頃から、戦争の悪、人間の悪に強く引かれ、ずっとずっと見続けて来ました。「そうだったのか!」と信じられない思いで悲しみを抱え込む事も常でした。
今年も、形を変え品を変え、連日の放送でした。すでに知っている事、新たに資料として出て来るもの、知れば知る程、憂いは深くなってしまいます。

8/ 5(土)ETV特集  「告白・満蒙開拓団の女たち」生還の秘密 
8/ 6(日)NHKスペシャル(再)  「ドラマ東京裁判」人は戦争を裁けるのか。
    世界11ケ国の俳優が挑む壮大な人間ドラマ
8/12(土)NHKスペシャル  「本土空襲・全記録」
8/13(日)NHKスペシャル  「731部隊の真実」
8/13(日)BS1  「なぜ日本は焼き尽くされたのか」
8/14(月)NHKスペシャル  「知られざる地上戦 樺太の悲劇」
    樺太地上戦 戦後7日間の悲劇
8/15(火)NHKスペシャル  「戦慄の記録 インパール」
8/19(土)NHKドキュメンタリードラマ  「華族 最後の戦い」
    天皇の退位を阻止せよ
8/20(日)NHKスペシャル  「東京・戦後ゼロ年」

これだけのものをお勉強するがごとく、一気に見てしまったのです。私はちょっとおかしいですかねぇ~。
気持ちは沈み、腹立たしさにあえぎ、私の心と体を席捲してしまったのです。

歴史には、「もしあの時・・・」はありません。
若かりし頃、三浦綾子の「天北原野」を読んだ折、あまりに悲惨な、樺太からの引き上げを目の当たりにしたのです。
日本が戦争を検証しないで、高度成長を遂げた頃だったのでしょうか。知らなかった事実を少しでも知りたい・・・と若い心が、そう思ったのでしょう。事あるごとに興味を持ったのですが、知る事とは、人間の悪を知る事だったのです。
そして、戦争という事実は、それから何十年消える事のない悲しみと憎悪の歴史だったのです。

夏休み中、落ち込んだまま日々が流れ、辛さは長く尾を引いてしまいました。

しばらくして、ちょっと助け舟になるかも知れないと思い、借りていた「あん」(ドリアン助川著)を読んでみました。
ドラ焼きの「あん」なのですが・・・しかし読み進むと、やはり哀しみを背負ってしまうのです。

  

    街の小さなどら焼き店に働き口を求めてやってきたのは、徳江という名の高齢の女性だった。
    徳江のつくる「あん」は評判になり、店は繁盛するのだが・・・。
    壮絶な人生を経てきた徳江が、未来ある者たちに伝えようとした「生きる意味」とはなにか。
    深い余韻が残る、現代の名作。
       (本のカバーに書かれているものを引用しました)

日々、森羅万象すべてを体で感じる事が「生きる。。。」と言う事だと私は解釈しました。薄い文庫本なので、機会があれば読んでみて頂けると嬉しいです。

そうそう先日「関ケ原」の映画を見て来ましたヨ。司馬遼太郎原作の大ベストセラーの映画化です。
石田三成を「正義を信じ、愛を貫く純粋すぎる武将」として中心に据え、徳川家康を「野望に燃え、天下取りをもくろむ武将」として対局で描く手法でした。

  

スクリーンに写し出される大スペクタクルアックションは、息をつくのも忘れるかの様な迫力でした。
「不義と正義の戦い」に挑む三成は、岡田准一そのものであり、ほとばしる熱い姿となって、激しく、とても魅力的でした。数年前の大河ドラマ「軍師官兵衛」以後、岡田准一君にはまってしまって。。。ミーハーと言われようと彼の作品は、ほとんど見ています。

  

終盤、刑場に向かう馬上で、グッと前を見据え、「これぞ正義なり・・・」と放つ言葉は、静かでもあり激しくもあり、この映画のすべてだと思ったのです。この最後のシーンに、スクリーンのこちら側も胸に熱いものが込み上げ、涙を流してしまいました。歴史の中に見事に生き、使命を全うした雄々しき姿でした。
「映画って本当にいいですねぇ~!!」

9月は展示会を致します。

9月の展示会

エスニックの布と道具を集めて
手つむぎ布・デュバタなど

2017・9・19〔火〕 - 9・30〔土〕
10:30 - 17:30 日・月定休日

 東アジア、西アジア、アフリカなどの布が大好きで、花染の2Fで 
 長年、扱って来ました。日本では失われつつある素朴な手仕事が
 まだまだ生き生きと存在するのです。                 
 テーブルクロスにしたり、お部屋の間仕切りにしたり、ショールにし
たり ・・・と多用な使われ方をすると、おもしろいと思います。  
 どの様に自分の暮らしと向き合うか・・・とのヒントを探して頂けると
 ありがたいと思っています。                       

9月に入って空の色、雲の形状に変化があらわれています。道端に自生する「すすき」も穂を出し、風に揺れています。

     

右の写真は、9/3、日の出前の東の空です。あまりの美しさにシャッターを切りました。
日本の四季は、そして日本列島は美しい国です。

季節の変わり目は特にお大切にお過ごしくださいませ。いつもありがとうございます。

 2017年(平成29年)8月2日

7月の豪雨は、各地に大きな被害をもたらし、今なお人々の暮らしを脅かしています。長い時間をかけて築いた大切な生活を失い、人生そのものを危うくしてしまう災害に心が痛みます。国会でのチンケな騒動は、弱った人々の心を一層逆なでするかのごとくです。

国民は総じて、健気に一生懸命に生きています。

島本町に、私の知る限り4つの障害者施設があります。
その中の施設「やまぶき園」が私の住まいのすぐ近くにあります。私が朝、自転車で店へ向かう道を、10~15名くらいの園内の人々が、反対方向から寄り添い助け合いながら帰って来るのと出会うのです。

水無瀬駅前周辺、そして街の中も、早朝からお掃除をしてくれているのです。仕事を終え、帰って来るその姿に声をかける事はないのですが、私は自然に軽く頭を下げます。心に優しく響くのです。得も言われぬ、私自身の至らなさに気づかされるのです。

「わくわく」と言う施設の施設長さんである女性と親しくさせて頂いています。ほんの小さな施設だったものを、前任者から受け取り、国、大阪府、そして理事長などの大きな補助と支えと、何よりも彼女の努力・情熱が相まって、形ある成果著しいものにまでなさったのです。

私としては、この数年、多くの質問をくり返し、教えて頂きながら内容を手掛かり程度に知ることが出来ました。
ほんの入り口程度でもたもたしているのが私の現状ですが、何も知らない事は罪悪に等しいと感じたからです。
彼女の行動力は、常に前を向き、今なお、どんどん進化して行っています。」

「すばる」と言う施設もあります。まったく存じ上げなかったのですが、「島本一箱古本市」を通じてお知り合いになり、その後、私達「第三・土曜市」にも協力を頂くことになりました。
こだわりの平飼いのにわとりの卵、そしてこだわりの牛乳で作られた「プリン」は、この近辺で有名で、とても「美味しいヨ・・・。」と知ってはいたのですが、1年前から、第三・土曜市でお売りして下さっています。本当に美味しいのですから・・・!

皆、自分達の足もとを見ながら、一生懸命生きています。
メディアを通して見る日本の国の政治家達のていたらくに悲しさと同時に憎悪すら感じます。

話は飛びますが・・・
京都祇園祭、宵山7/16(日)へ暑さにもめげず出かけました。ちょうちんが灯るには少々早い時刻ではあったのですが、それなりに風情を漂わせ、お祭り気分の充満する中をぶらりぶらりと楽しみました。大勢の人ごみと暑い日差しにちょっと参りましたが・・・。

     

年々変化しつつある日本の文化、伝統ではありますが、千数百年町衆がこの祇園祭にかける情熱とエネルギーに感嘆するばかりです。

この美しい日本を、奇跡の日本列島を大切にしなくてどうするのですか?と問いただしたい思いにかられます。

花染の裏庭の小さな宇宙でも、小さな営みが花開きます。メダカの卵が、小さな子供にかえりました、お客様に差し上げた布袋草の根の中で卵が育まれていた様で、「5匹生まれて、チョロチョロしている・・・!!」と嬉しい話を聞かせて下さいました。

  

花染の布袋草を別に移したバケツの中でも3匹、チョロチョロ可愛い子供が泳いでいます。目に留まりにくい程の小さな小さな生物ですが強い生命力を感じます。

2~3日前、小さなバッタの子供も見付けました。昨年裏庭に生息していたバッタの子供かも知れませんね。そう考える方が嬉しいです。
2cm程の小さな体ですが勢い良く飛びはねています。みずみずしい緑色の体は、生きる力の素晴らしさを教えてくれます。
私たちの商店街も、花染も、力いっぱいのエネルギーを分けてもらいたいものです。

  
  ☆ 第一・土曜市  8/ 5(土) フリーマーケット
  ☆ 第三・土曜市  8/19(土) 手づくり市

暑い中ですが、負けない心で皆さんと共に頑張ります。
どうぞお出かけ下さいませ。

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<<花染の夏休み>>

8月13日(日)~8月17日(木)
毎週日・月曜日定休日

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中村真紀さんの器にコーヒーゼリーを入れてみました。
少し涼しさを感じとって頂けましたでしょうか?

  

さすがに島本の冷たいはずの風も熱を帯びています。
せみしぐれの中、さるずべりの花が夏を謳歌する中、今日もうぐいすが「ホーホケキョ」と鳴き、ちょっと不思議な佇まいです。何だかバランスがおかしいです。

そうそう、又、又とても素敵なものを買ってもらいました。実物そのもののように型どられた金工細工の”さわがに”です。私の8月の誕生日のプレセントに・・・。ずっと欲しかったのです。

  

店の能書きを読むと、1838年、京都寺町二条で開業。錫をはじめ各種金属素材を用い、煎茶道各御家元御好、神社荘厳品を製作。今日、現代感覚に溢れた金属工芸の専門店として・・・云々と書かれています。

店の前を通る度、気にかかり、心引かれる日々でした。毎日が嬉しく、私のとっておきの一品になりました。

どうぞこの厳しい夏をお大切に、お過ごしくださいませ。
いつもありがとうございます。

2017年(平成29年)7月10日

梅雨の季節、近年は全く過去と異なった様相です。気温は異常に高く、すさまじい雨の日があったり。。。
そして先週は九州の「かつてなかった大雨」と記録的な豪雨に甚大な被害・・・とメディアが報道する映像は目を疑う様なありさまです。
梅雨空を見上げ、どんよりと重く降る雨にちょっと気持ちはめいりますが、決して嫌いな季節ではありません。ただ、毎年の様に大きな災害となる事には悲しくなります。

島本町は、私の知っている限り、過去あまり大きな災害は起こりませんでした、山が近く、雨の後の自然界の緑は、鮮やかに蘇り、水を含んだ景色は、しっとり息を吹き返します。水田や水路はたっぷり豊かな水をたたえ、なお一層、うるわしさを増します。

私達が子供の頃、梅雨の大雨の後は、とても楽しかった思い出があります。普段より水かさを増した小川の中へ入り、何をするのか遊びに興じました。
現在の様に、コンクリートで固めたものでなく、岸には草が生い茂り、水草が水面に揺れる中を、子供達は、恰好の遊び場にしていました。小動物もいっぱい生息していました。
大雨の後は、空気もひんやり、肌に心地よかったナァ・・・。と体感した思い出は昨日の様によみがえります。

島本町は、今、マンションラッシュです・・・とこの頁に書きましたが、まさに販売合戦です。
その中に「アーバン里山シティ」との名称で売り出されている、そのポスターを目にし、釘付けになってしまいました。「島本という選択が人生を変える」一瞬、たじろぎました。そのキャッチコピーのうまさに、いたく感心してしまったのです。

関西電力のグラウンド跡に建設中の、とても環境の良い場所です。少し高台にあるので、街全体がパノラマの様に開け、三川合流、淀川の水流が見事に見渡せると想像します。
この7月になっても尚、うぐいすが美しい声で「ホーホケキョ!」と愛らしく奏でる、この島本町は貴重は存在です。
ゆるやかな光景の中で、いつまでもゆるやかに暮らせる街であります様、開発業者に、心より願うばかりです。

先月末より、海老蔵さんと麻央さん、お2人のお子様達の報道に涙しました。けなげに、前を向こうとするご家族の姿に、もらい泣きしてしまいました。亡くなると言う事は、地上からまったく姿を消してしまうと言う事なのです。大切な人への愛は、誰しも同じだと思うのですが、私も8年前、姉を乳ガンで亡くしました。60歳過ぎの、まだまだやり残した事がいっぱいある年齢でした。

私の近くに住まいしていたので、刻々と進行してゆく病状を目の当たりにしました。最初は、それでも元気に暮らしていたのですが・・・。
姉の姿に私も、大きな悲しみを抱え込んでしまったのです。今も、涙があふれます。
年を重ねる事は、1人ずつ大切な人を亡くす事なのだなぁ~と心が痛いです。私自身も、家族も、何がおこるか知れない。。。と言う事に身がふるえます。友人もそうでした。4年間の闘病生活を克明に記憶しているので、その歳月が昨日のようにオーバーラップして、苦しいのです。
とても優しくて明るい、面倒見の良い人でした。山ほどの愛を頂きました。

  

蓮の花は、なぜか浄土の香りがします。清廉ゆえに、そう感じるのでしょうか?一輪の蕾に心惹かれ、買い求めました。
いろいろの意味で、今は、すぐ涙があふれます。いけませんね!!

6月に見た2本の映画。「海辺のリア」、「マリアンヌ」。前者は仲代達矢。後者はブラッド・ピット、マリオン・コティヤール。

     

両作品とも、生きる事の愛と哀しみは深いのです。
「マリアンヌ」は、第二次大戦下、立場を超えて愛し合う男女に降りかかる過酷な運命を描いた、壮大はラブロマンス。
マリオン・コティヤールが、往年のハリウッド大女優たちも息を呑むほど美しい。
ブラッド・ピットが「若者を戦場に送り出した人間たちへの風刺」と語る通り、時勢に翻弄される二人のスパイの目から、人間性をはぎ取られていく極限状態としての戦争を精緻に描写した骨太の歴史劇でもある。・・・とは、この作品の評の引用です。
ブラッド・ピットの強く優しい男、そして熱いのです。こんな事に勇気をもらいます。本当に映画っていいですね!!

話を転換致します。
又、又、商店街に「第一土曜フリーマーケット」を立ち上げました。
7/1(土)が初回でした。裏方に徹するつもりでしたが、かなりショボイ1回目となってしまったので、これではいけません。
基本的にはリサイクル店なのですが、始めた以上は、もっともっと楽しいマーケットに進化させて行きたいと思っています。

     

次回は8/5(土)です。もう目の前に第三・土曜市 7/15(土)を控えています。暑い中、かかわって下さる人達に感謝です。

まだまだこれからが夏本番です。
この暑い日々を心地よく過ごすべく涼し気なガラス器を店内いっぱい常設しています。ちょっと一品、素敵なガラスと出会って下さい。

        

京都はもうすっかり祇園祭に彩られています。今年は、16日(日)宵山・17日(月・祝日)山鉾巡行と休みと重なったので、すごい人であふれる事でしょう。
私も。毎年ちょっと早めに長刀鉾の「ちまき」を買いに行きます。我家と店の玄関にかけて、1年の無病息災を願うのですが、最近、辛いことがいっぱいですので、ちょっと疑問符ですが・・・。でも、やはり夏には欠かせない行事と思っています。

この「日常つれづれ」を書くに当たって、かなりの情熱が必要な事が良く分かりました。今年に入って、以前の様に五感がうまく作用しないのです。「ふっ」と気持ちがへこんでしまっている自分に気がつくのです。こんなこんなでお許し下さい。

しかし目の前の暮らしを大切に、丁寧に日々を送る事だけは、忘れない様にしたいと思うのです。
すなわち、これが「民藝」なのです。美しい・・・と言う事だと思うのです。
裏庭の「水引き草」がみずみずしい葉をしげらせて咲いています。日本は美しいです。

  

 2017年(平成29年)6月4日

日本中、心地良い緑があふれていますね。とっても嬉しい事があります。この頁に、裏庭の紗羅の木の話を、たびたび書きますが、5/30 美しい可憐な花が2輪咲きました。昨年秋に植え、気が付くと小さな蕾をたくさん付けていました。今か今かと待っていました。突然!花開いたのです。

  

それから毎日、花の数を増やしています。紗羅の花は別名「夏椿」とも言われます。私共の木は、ヒメ紗羅と言う種類で、直径3cm弱の小さな花です。弱々しい花の姿は、そそとした風情を醸し出しています。

昔から関西のお寺などでは、この6月「紗羅を愛でる会」があったりするのですよ。
私も、ある新聞の編集者の方からご案内頂き、高槻・富田のお寺へ伺ったことがあります。しっとり苔むすお庭に対面した廊下に座り、苔の上に落ちた紗羅、木にはかなげに咲く紗羅と、ただじっと数時間共に過ごした事があります。静寂の時を刻む、小さな宇宙は、今なお忘れられないひとときでした。

京都では、古くから妙心寺で、この「紗羅を愛でる会」が催されている・・・とお聞きした事があります。
ひとりで、そっとお伺いし、静寂の時間を持つのも良いのではないでしょうか。

この田舎町にも、美しい光景が広がっています。田には水が張られ、田植えが始まりました。早苗の中に写る青い空、白い雲、そしてうぐいすが鳴き、かえるが「ゲロゲロ」。つばめも低空飛行をしています。暮らしの中に自然が息づいている事に感謝しています。

  

いつの頃からか、定休日の日曜の朝は、脳が働くモードを拒否してしまうので、1~2時間「ボーッ」としています。その時間の中で、とても楽しみにしている番組「小さな旅」8:00~8:30(毎週ではないと思います)があります。
ほとんどの旅番組は、今やグルメ番組と化してしまっているのをつまらなく感じていました。

その小さな旅は、素朴で人の心を和ませます。地方に生きる人々、そして、その土地でつちかわれた物や自然が本来の日本の風土を写し出しているのです。そこには、人間の傲慢さはきっと存在しないでしょう。

昔からの知恵と工夫で生活している姿が、とても豊かで美しいのです。音楽もいいのですヨ。
今や自然は、自然に存在するものではなく、守るものなのかも知れませんが、番組を見終わると、NHKはいいなぁ~。と思ってしまうのです。

先月5月、河井先生の追悼の展示会をさせて頂きました。
あの作品の風格は、先生のお人柄、品格から来るのだろうと言う事を実感致しました。大きな作品も、小さな器も優しくて気品にあふれていました。

昔、子供の頃、倉敷・大原美術館へ父と旅をした折、工芸館の河井寛次郎、浜田庄司の作品の前の椅子に座り父に「この作品はどうしてこんなに人の心を打つのか?」と尋ねると、父は「作った人の大きさによるものだと思うヨ。」と答えてくれた事を今も鮮明に記憶しています。

大きくありたい。。。と思っても、一朝一夕には事は成りません。
河井久先生の佇まいを忍び、懐かしい思い出と共に過ぎ去った日々を振り返っています。

作品の中に、「黒釉緑流?」抹茶?があります。おだやかな曲線に型どられ、漆黒に鮮やかな緑釉が流しかけられています。黒と緑のいかにも爽やかな作品に心を奪われてしまいました。

  

道具は大切なものだと思います。道具が人との結び付きを深め、「この人には、この茶?でお茶を召し上がって欲しい...。」とつながりを大切にする心を育む様な気がします。

他にも「用の美」...使われてこその美しさを実践なさった作品が並びました。
この小鉢も美しい色で彩られ、側面の呉須の優しい色使いに思わず、手の平に包み込みたい...と思う品でした。

  

作品は、1階の常設に移しますので、今後も是非、先生の作品を手に取って感触を楽しんでください。

6~7月の展示会

吹きガラスの展示会
西川孝次・小西晃・中村真紀

2017 6・20〔火〕~7・8〔土〕 10:30 - 17:30  日・月定休日

暑くなる6月、少しでも涼やかに暮らして頂きたくて吹きガラスの作品を集めました。私共では、お馴染みの西川孝次・小西晃の作品に加え、一昨年から新たにおつき合いの始まった中村真紀の3人の展示会です。それぞれ作風も雰囲気も異なる方々に日常品としてお考え頂きました。
日本人の細やかな生活を支える作品となってくれる事を願っています。

話は変わって、
花染のななめ前に、ランチのお店が開店します。第三・土曜市に出店して下さっていた若い女性です。3人の、まだ幼いお子さんのいらっしゃる中での歩み始めです。6/19オープンに向け、工事が進んでいるのを楽しみに見ています。

  

1人でも多くの人が来店して下さると嬉しいですね。

第三・土曜市も、これから暑さが身にこたえる様になります。
今、島本町は、マンションラッシュです。島本町が、いかに住みいいかを全面に出しての広告合戦です。
第三・土曜市も、マンション販売のパンフレットに掲載したいと言って下さって、取材が次々やって来ます。
嬉しい様な...人口が増えるのを、ただ単純に喜べない様な、複雑な思いです。

今回の「日常つれづれ」も少々情熱にかけるものとなって様な気が致します。
「不動不変」という言葉を何かで読みました。「いかなる時にも、自分を見失わない。」という意味だそうです。
私は、毎日、自分を見失っています。

そうそう小さな嬉しい事。。。陶芸作家の作った小さな「ねこ」を買いましたヨ。ちょっとひねくれた、のらの感じが
とても気に入っています。

  

いつも本当にありがとうございます。

 2017年(平成29年)5月10日

今年の連休、関西は、ものの見事に良いお天気続きでさわやかな日々でした。長期のお休みの方は、まさにゴールデンウィークだった事でしょう。
島本町は、いたる所でつづじが満開、そして山は緑、空は青、空気は透明、うぐいすは美しい「ホーホケキョ!」と奏で、とても気持ち良い暮らしです。

     

4月、にぎやかだった町長・町議会議員選挙も一段落。32才の若き町長が誕生しました。高槻市との合併は「NO!」との期待を込めた、予想だにしなかった大量の得票数になりました。議会は空転するかもしれませんが、若い力で頑張って欲しいと思います。

私は、連休中も、ほぼ日常と同じ様に仕事をしました。お客様は少ないのですが、雑用が山程ありますので、コツコツ片づけたり、日頃、ご無沙汰や不義理をしてしまっている人にお葉書やお手紙を書いたり、合い間に本を読んだり・・・とそれなりに忙しくしていました。
仕事をこなしながら、チョッと飽きると、気分転換とばかり、裏庭に手を加え、枝をととのえるとホっとするのです。
小さな庭ですが、沙羅の木を中心に、水引き草、あまどころ、椿、二葉葵、やまぶき、ほととぎす、やぶラン、南天、万両、シダなど・・・昨年頂いた山野草のレンゲショウマも芽を吹きました。コケも広げたいのですが、なかなか育ってくれません。新しい命が芽をふき、生き生きと私の心を癒してくれるのです。

     

日常生活は、たわいもない暮らしですが、ほんの身近に幸せは存在する・・・と言う事を大切にしたいものだと思います。

新緑と言えば、いろいろの作家への旅を思い出します。
この仕事をして34年になりますが、寒い季節の旅もありました。そして暑い夏の旅も。でもやはりこの季節、地方ならではの美しい新緑の景色に出会うのは至福の時間でした。

若い頃の、今、思い出しても笑ってしまいそうになるトンチンカンな旅もありました。
15年程前、出雲の石飛先生のお宅では、新緑の5月、先生が山で採って来た「タラの芽」を奥様が天ぷらにして下さって、胃が抜ける程、パクパク頂いた事を恥ずかしながら、懐かしく思い出します。美味しくて、おいしくして、今、尚、五感に残る喜びです。

これからも、健康がある限り、珍道中を続け、作家の方々といい関係を保ち、繋がりを深めていける事を願っています。

そして、盛夏になるまでには、三重県・津でお仕事をなさっていらっしゃる作家の先生の工房へ出かける予定にしております。新しくおつき合いが始まります。又、皆さまに美しい作品をご覧頂けるのではないかと、楽しみと同時に私の励みとしています。

人には山があり谷があります。ちょっと気持ちが折れ気味で、つらい思いから抜け出せず「日常つれづれ」を書く感動が生まれません。
こんな花染も、たまにはあっても良いかなぁ~。すなおに受け留める事に致します。
私の思いとは裏腹に、裏庭のメダカは今日も餌をしっかり食べ、元気にピチピチ泳いでいます。

  

5月16日(火)から河井久先生の作品展です。皆様を明るい笑顔でお迎え出来ます様・・・そして心よりお待ち申し上げげおります。
そして「お母さんありがとう!!」と感謝を込めて・・・。清涼感と共に!

  

田植えの支度がそろそろ始まります。水が引かれ、水面に映る空の色、白い雲、とても美しいです。
いつも、拙い「日常つれづれ」をお読み頂きまして本当にありがとうございます。

  
2017年(平成29年4月12日)
桜の花が美しく島本町を彩り、先週・今週と長い間、私達を楽しませてくれています。3月は寒い日々、天候に惑わされ、4月に入っても桜はなかなか花開かず・・・島本町の桜の満開は4/7~10日頃だったでしょうか。今日現在は桜ふぶきが美しく舞い、しばし春のなごりを享受する日々です。

4/10、急に思い立ち「背割りの桜」と言われる桜の名所へ行って来ました。木津川・宇治川が合流し、淀川への流れが変わる、中洲の堤に、2km近くあるでしょうか、見事な並木が続くのです。2つの川に囲まれ、自然豊かな情景は、圧巻でした。島本町から、ごく近場にあるにもかかわらず、行く事は叶わず、数十年の念願でした。各メディアも取り上げ、年々有名になっていました。

     

写真をアップしましたが、スケールはこんなものではありません。
満開の花が重なり合い咲き競う中に、うぐいすの子供が2羽、戯れ、枝を飛びかう姿を見つけ、あまりの可愛さに喜びの声を上げました。
今年のお花見は、思っても見なかった素晴らしい1日となりました。

花染の彼岸桜も、彼岸の頃に咲くのかと思ったのですが、蕾が膨らんだまま、なかなか開花せず、4月に入ってしまい、やっと3日、4日が最高の見頃となりました。美しい濃いピンクの花は、お客様にも大好評でした。椿の花は今もなお、次々と花開いてくれています。

     

何だか自慢したい気持ちです。もっとたくさんの人に見て頂きたかったのですが、今は、ほとんど散ってしまい、一瞬の喜びに高揚した気持ちは、一気に寂しくなってしまいました。

季節はいっときたりとも止まりません。私がうっかりしている間に気ぜわしく通り過ぎて行くのです。最近は、毎日もたもたしているので、よけいに早く季節が過ぎてゆきます。

毎年「竹の子」をお分け頂く農家の方からも、不順な天候の嘆きをお聞きしています。

足が地につかない浮足立った2月・3月を過ごし、この「日常つれづれ」にも、正直な所、正面から向き合うことが出来ない日常でした

友を亡くした悲しみは大きく、一生懸命走りたい・・・仕事に打ち込みたい・・・との思いとはうらはらに、気持ちはどんどん落ち込んでしまうのです。
友の死は、いろいろの事情をはらみ、尚一層、苦しい日々を過ごす事になります。

その状況に拍車をかける様に人間の深層をえぐり取る様な映画ばかりを見ているのです。
今年に入って、「沈黙 サイレンス」「エゴンシーレ」「手紙は憶えている」「キャロル」「淵に立つ」・・・何とも深い作品です。

テレビとは違う映像の世界は、キャスティングしかり、カメラしかり、人を感動させる力を持っています。
「京都シネマ」と言う小さな映画館が烏丸通りにあります。
ほとんどの作品は、一週間限定、次々といい作品、美しい作品を上映しています。これから4月末~6月・・・まだ続く・・・です。

子供の頃から、本と映画は大好きだったけれど、自慢出来る程でもなく、マイペースの趣味の枠内ですが、しばらく、この映画三昧の日々は続きそうです。
何かにはまる・・・事は大好きなのですが、久しぶりに見つけたこの思いは尚、私の心を深い淵に落とし込みそうです。

そんな日々ですが、仕事だけは待ってくれません。ちょっとだけでも心に明るさを・・・と、店に乗って来る自転車を新しくしました。
私は決して「ママチャリ」には乗らないのです。かっこいい自転車に憧れ、極端にタイヤが細いものにも乗りました。又、不用なパーツは除外したシンプルなものにも乗りました。こだわり続け、京都で見つけ、京都から島本まで乗って帰った事もありました。若くて元気だったのですね。
さすがにそれは出来なくなり、近所でいつも修理など、お世話になっていたブリジストン自転車屋さんで、今までとは全く異なる自転車を買いました。

  

気分転換です。とても可愛いものですヨ・・・。何でも新しくなる事は、気持ちが晴れます。
そんなこんな毎日ですが、何かに元気をもらって日々生きています。
お客様から頂いた可憐な花、裏庭の沙羅の木の芽ぶき、みずみずしいハート形の二葉葵にも優しさをもらいます。

     

自然は本当に私達の傷んだ心を慰めてくれるのです。

5月の展示会

河井 久 作品展
2017 5・16〔火〕 - 5・27〔土〕
10:30 - 17:30  21日〔日〕・22日〔月〕休み

先生は昨年6月、お亡くなりになってしまったのです。長い年月、先生の工房へ通わせて頂きましたが、もうそこに先生の姿は無いのです。
お伺いしても、とても不思議な思いがします。たった今まで先生のお姿があった・・・と錯覚してしまいますが、お部屋にもどこにもいらっしゃらないのです。
2階のお部屋で、美味しいお茶とお菓子を頂きながら、時を忘れ、お話をお聞きするのは、とでも楽しみでした。
お人に対峙するお姿はお優しく、実に大らかでした。
河井寛次郎から、仕事と、人としての姿を学んだとお聞きしました。それを、ことごとく実践なさった真摯なお人柄に感動するのです。

湖西線の蓬莱の駅まで出迎えて下さる先生にも、二度とお目にかかる事は出来ない事を痛い程知るのです。
共に歩ませて頂いた数十年の月日を大切にしたいと思っています。風格のある河井家伝統の花瓶。健康な美しさの器。たくさんお預かり致しました。
展示会のたびに花染に来た下さいました先生を思い出とともに忍びたいと思います。

「日常つれづれ」もちょっと辛い話と軽い話で終わります。
これから島本町は、自然が豊かにあふれ、山からのさわやかな風で満たされ、美しい季節を迎えます。うぐいすも鳴き始めました。田舎町ならではの心地良さです。
端午の節句ももうすぐです。ちょっと素敵な「兜」もご用意しました。磁器に素敵な絵付けです。

  

どうぞゆっくりとした時間をお過ごしにお出かけ下さいませ。

2017年(平成29年)3月8日

先月、2月は、ことのほか寒く冷たかったと思うのですが、そう感じるのは私だけでしょうか。3月に入り、気持ちだけでも立ち上がりたいと願っています。蕾をいっぱい付けた彼岸桜の鉢植えや、椿の鉢植えを買って来ました。ふっくら膨らみ花開く日を待っています。店には、チューリップの花やフリージアの花を活け、春を呼び込みたいとの思いです。

     

今年に入って、大切な人との別れがありました。感謝の思いでいっぱいですが、今はまだ、悲しさだけが身にまといつきます。楽しかった思い出にも、ただただ涙しています。花染を心から愛して下さったし、大きな力で励まし支えて下さいました。お客様から始まった関係ですが、30余年と言う年月は、姉妹のような絆になっていました。
何を思い出しても涙があふれ、寂しさがつのります。この頁に書く事がはばかられたのですが、何時も思い出して上げる事が供養と感じています。

春とは名ばかりの2月、「沈黙-サイレンス」の映画や本の話を書きましたが、吹っ切れない重い、負の部分を背負ってしまいました。
2月、京都シネマの小さな映画館へ「エゴン・シーレ」を見に行った折、私を取り込んでしまう映画のチラシに出会ってしまったのです。

  

「手紙は憶えている」と題するものです。副題に-70年前、家族を殺したナチスを探せ。容疑者は4人。手がかりは1通の手紙のみ。こんな物語が、私をとりこにしてしまうのです。3/11(土)~3/17(金)・1週間限定、上映です。ワーグナーの旋律...が私の胸を打つのです。
戦争と言う悲劇がもたらす悪は数限りないと思います。
遠い昔、子供の頃、父の書棚に見つけた「アウシュビッツ」・「ホロコースト」・「ワルソーゲットー」などの言葉は、私に衝撃を与えました。
それと同時期「アンネの日記」の、この小さな本から受けた人間の哀しみに心打たれたのです。

中学生の頃も、たくさんの本を読みました。田舎の学校の小さな図書館に並んだ、目の前にあるものは、何だって読んだ記憶があります。子供の目に触れるものは、その頃は、偉人伝だったり、世界の名作・日本の名作と言われるものが、ほとんどだったと思います。「レ・ミザラブル」など、やはり負の部分に心引かれました。

高校に入っても、それは変わらず、人間の哀しさ...に心を捕らわれて行きました。
中でも「山本有三」...これも父の書棚にありましたが...父のものは分厚い戯曲でしたので...高校の図書館であったり、本を買い求めたりして読みふけったのです。

彼の言葉、文章の行間からあふれる”生きる事”、”人を愛する事”それらが、そもそも哀しみなのです。胸に今も残る、そしてよみがえる情感なのです。
「山本有三」の本は、それ以後、数十年、読み返す事は全くありませんでした。最近ふっと、あの感傷がよみがえり、作品集を探してみたのですが、今のところ本屋さんで見つけるには至っておりません。

「波」、「女の一生」、「生きとし生けるもの」、「真実一路」などなど、年齢を重ね、この年になってもう一度、読み解いてみたいと思っています。中でも「女の一生」は、どうしても読み返したい一冊です。

我が青春は、それから夏目漱石に気持ちは移って行くのです。

又、又もう1ツ、「罪の声」塩田武士(未解決事件の闇には、犯人も、その家族も存在する。逃げ続けることが人生だった)を買ったばかりです。春の光が暖かくなってから読みたいと思っているのですが...。気持ちがチョッと折れそうですね。

  

島本町は、4月の町長・町議会議員選挙に向けて動き始めました。高槻市との合併...と言う大仕事がかかった選挙と言っても過言ではありません。
小さな町ですので、関心を持てば町政はよく見えるのですが、全く興味を持たない人々も多くいるのも事実です。

この数年、若いご家族が多く引越して来られたり、家を建てたり、環境も変化して来ました。多くの人達は、この島本町の自然や空気を大切に、暮らしを「ゆるり...」との思いが強いのではないでしょうか。
しっかり候補者の政策を聞き取って欲しいと思います。

JR島本駅の西側、農業耕作地も動き始めました。マンションが建設され、病院が移転...との情報です。
反対運動も幾度か起こりましたが、まったく機能せず終わりました。せめて美しく開発されて行く事を願うばかりです。

明日3/9(木)から「山ぶどう手さげかご展」です。

        

山ぶどうで編まれる手さげにも上等、普通、それぞれ異なっています。
自然界のものなので、1ツ1ツ個性があり、上質の素材のみを集めて編まれた作品は、編目も美しく仕上がります。
反対に、素朴で荒々しい野趣味あふれる篭も、とても魅力があり、それぞれ甲乙つけがたいと感じています。

古布(古裂)を取り合わせて、とても愛らしい巾着も作って頂きました。絣・大島・絞り・型染・酒袋などの布を使用し、丁寧な美しい仕事をしています。手さげかごと上手くマッチングして欲しいと願っています。

     

お客様にもヒントを頂きました。
ご旅行に出かけて、お料理も美味しく頂くのだけれど、そんな折、お気に入りのぐい呑みがあれば、より嬉しくなる...。この巾着に、ぐいのみを包んで持参したい...と。教えて頂きました。

  

このご夫婦は、舩木倭帆先生の大ファンでいらっしゃるので、先生の作品の衣となる事を想像するだけでも、私は幸せを分けて頂く心地が致します。
いろいろの幸せがあります。ちょっとした、こんな嬉しい出来事もあるのです。
丁寧に暮らす幸せ。目の前にある幸せを大切にしたいものだと、改めて感じさせて頂いたお話でした。

桜の開花予想も出て、関西は3/28頃。満開は4月に入って...との事です。季節は着実に進んでいます。もう少しで春爛漫の日本の美しい景色が広がります。

展示会に...と思わないで、お遊びにいらっしゃる感覚でお出かけ下さいませ。お目にかかれますことを心よりお待ち致しております。

 2017年(平成29年)2月13日

毎日毎日が冷たくて、体も心も縮んでしまいそうです。2月3日節分、2月4日立春。
皆様のお宅では豆まきをなさいましたでしょうか。毎年季節がめぐり、日本の美しい習慣は続いて欲しいと願っています。
食べる豆の数が、どんどん増えて行くね...と、この会話も毎年くり返されます。明らかに日差しは春めき、木々の芽もしっかり身支度をして春を待っています。

  

でも、どか雪が降ったり、3月下旬の暖かさだったり...これも地球温暖化と言うから大変です。自分自身の足元を、今一度見直さなくてはいけないでしょうね。

豊かさとは、いったいどの様なものでしょう...。

1月21日の商店街「第三・土曜市」で京都・大原野の豊かな恵の野菜を、イベントとして売らせて頂きました。
花菜(菜の花)・ほうれん草等々を買って帰り、その夜、「菜の花のからし和え」をさっそく作りましたが、えぐみもなく、優しく「メチャメチャ美味しいねぇ~。」と思わず幾度も口をついて出てしまう感動の美味しさでした。

風情豊かな器に盛り込み、佇まいを良くし、ゆるりと頂く幸せは、日本ならではの季節感です。思わず、大原野の野菜作りの方にお礼のメールを送りました。お返事があり、「有難うございます。本当に励みになります。2月も期待に応えられるよう頑張ります...。」とのありがたいお言葉に感激しました。
この豊かさこそ「第三・土曜市」のなすべき事とあらためて胸に刻みました。

話は変わります。
1月30日「沈黙-サイレンス-」を見て来ました。
若い20才代の頃、遠藤周作の原作を読みました。その頃、「人間の強さ、弱さ、そして何とこの拷問の凄まじさ・・・」人間が考えつく残虐な行為に対する悲しみを重い心で受け取った記憶がよみがえりました。

こう言う重い本は決して忘れない性格なので、こんな時、辛い日々をしばらく過ごしてしまうのです。映像では、あまりにリアルすぎ、苦しい思いをするので「映画は見にいかない・・・!!」と言っていたのですが、映画館にかかったのを知り、やはり行く事になってしまいました。

全編、息をするもの忘れる情景の連続に、深い感動と悲しみ、そして宿題を与えられてしまったのです。

  

洋画とは思えない、監督の並々ならぬ、この作品への想いを、日本人俳優の名演と共に苦しみながら拝見しました。2時間半、日本人として苦役をいっしょに背負ったかの様で、涙など流す余地はありませんでした。
一生懸命画面に見入ってしまったのです。今も映像が頭をよぎり、目の前にチラ付きますが、このくらいの宿題を人間は背負うべき...とも思います。

私達自身の中にも、重くて辛く悲しい出来事はたくさんあります。それらをひきずりながら、そして立ち止まりながら、又、ふと心が折れそうになる事もありますが、人々の絆によって支えて頂き、前へ進むのです。

それとは対照的な、春の様な本に出会いました。
先日、本屋さんで『「柚木沙弥郎」-92年分の色とかたち-』を見つけました。『民藝からアートへと飛躍した92歳の染色家の美意識と哲学』...と書かれていました。

     

ずっとずっと以前から、舩木倭帆氏・柴田雅章氏を通じて存じ上げていましたが、一気に一日で読み切り、明るい光で照らして下さった思いです。
「日常つれづれ」にも、何度となく柚木氏の事を書かせて頂いた事がありますが、アートも文章も、人となりも、彼をとりまく人々の絆にも感動致します。
私が最初に柚木氏の文章の素晴らしさに出会ったのは、舩木倭帆氏の「吹きガラス」(1990年発行)の本の中の序文として書かれたものでした。

  

彼は、舩木家3代(道忠・研児・倭帆氏)に渡って親交がおありになり、その強い絆を、情感あふれる、人の心にしみ渡る文章でつづっていました。
道忠氏の雪の中のお葬式の場面の情景は、民藝に携わる人々の悲しみと共に、私の胸の奥深くにしみ入ったのです。
こんな美しい言葉を紡ぎだす人の内側には、美しい佇まいがあるに違いない...といつも尊敬しているのです。舩木倭帆先生も美しい言葉を持っていました。
美しい事、哀しい事、辛い事...そして深く悩む事、この負の心情が、人の内面を作るのだと私は信じています。

2月9日(木)からギャベ展が始まっています。18日(土)までです。美しいじゅうたんを2階いっぱいに広げています。ゆっくりと感触を楽しんで頂けますと嬉しいです。

  

店には、おひな様も飾りました。春の花を生けて、皆様をお待ちしております。

  

3月ともなると、きっと暖かくなる事でしょう。

春の佇まいの中で
山ぶどうの手さげかご展
2017.3・9〔木〕~3・18〔土〕 12日〔日〕・13日〔日〕は定休日
10:30~17:30
  

山ぶどうの皮から編まれる手さげかご・小物などを店でお売りさせて頂いてから約30年くらい経つでしょうか。
初期は、型・サイズは一定のものでした。大・中・小の手さげをお好みに応じてお選び頂いておりました。

明治の頃は、一ツの産業として、輸出品として編まれた...とお聞きしました。日常使いの物入れなどだったのでしょう。東北だけでも500人程の職人さんが居たと言う事です。日常品は丈夫で長持ちしなくてはいけません。海外の人達も驚く手仕事だったと想像します。
しかし例にもれず、時代が進み、プラスチックなど化学物質があふれる様になると同時にその仕事は廃れかけ、職人さん達が減少してゆく中で、女性の為の手さげかごを創案したのです。

その美しさと、丈夫な使い心地は、少しずつ世の女性に浸透して行ったのです。私が店を始めた1983年頃は、ほんの一部の女性達の中でのみ使われておりましたが、徐々に人気が出はじめ、ご注文頂いても、数か月待ちという状況でした。
その後、中国産のものも売られる様になり、市場は少々荒れ模様でした。
私は東北地方にこだわり続けたのです。雪深い山里で自生する、四季折々の自然の恵みを大切にしたかったのです。

今では、作り手も、男性、女性と巾が広がり、サイズ、模様など、あらゆる工夫がなされ、美しい作品へと仕上がっています。
使われれば使う程に味わい深くなり、艶を増し、100年以上と言う年月、使用可能とは驚きますね。

展示会には、私が30年使用している手さげかごを持って来ます。自分に馴染み、その人の顔の様に変化する様子は愛着もわき、とても可愛いものです。
大切に、でも普段使いにして頂ける事が何より嬉しい事だと思います。

たくさんの巾着も作りました。大小さまざま色彩とりどりです。バックインバックも工夫を凝らし、ご用意致しました。是非お好きなものを見つけて下さいませ。

     
2017年(平成29年)1月25日

新年が明けて、またたく間に1月も後半に入りました。1月の行事は、すべて終わってしまいました。
あとは春を待つばかりです。
そして今日は25日。昨年12月後半から1/20まで、花染のHPが開かなくて、お客様から、たくさんのお電話を頂きました。ありがとうございます。。。と本当に申し訳ございませんで。。。と。
関西では、こんな「mistake」を「どんくさい!!」と言います。どこか間が抜けて、時々とんでもない事になってしまいます。
これが新年の始まりですから、先が思いやられます。これからも、どうぞ末長くおつき合い下さいます様、よろしくお願い致します。

でも、しかし。。。年を重ね尚、新たな発見がある事にも気が付きます。
今までとは異なった感性で物事をとらえる事が出来たりすると、喜びと同時に力がわいて来るのです。年と共に体力も気力も衰えます。だからこそ、自分の気持ちを高めやさしさと余裕を持って、又一年頑張って見たいと思います。
店へ来る途中の道端の蝋梅の花が冷たい風の中で芳しく香っています。私も例年のごとく、切り干し大根をベランダにつるし、冷たい風とお日様をいっぱい受けて美味しく仕上がるのを待っています。やはり日本の四季はいいですねぇ~。

 

1月はもうすぐ終わってしまいますので、今月の「日常つれづれ」はこんな感じでゆるく・・・ゆるく終わります。

今年、最初の展示会です。

GABBEH展 ギャベ
南イラン・アマレ・カシュクリ族の人々が織る絨毯
2月9日〔木〕~2月18日〔土〕 12日〔日〕・13日〔日〕は定休日
10:30~17:30
     

私がギャベに出会ったのは約20年前の事です。初めて我家の為に買い求め、その魅力に取りつかれてしまいました。それは、まさしくアートなのです。その上「用の美」も兼ねそなえている事が感動であり、日々の豊かさでもありました。
この後数年、業者さんを探し、まもなく、ギャベを愛する良き人との出会いがあり、2002年展示会をさせて頂きました。
花染の店舗とは別の場所を借り、それは見事な第一回のギャベ展となりました。
イランの遊牧民の女性が体内にDNAに受け継いで来た美しいデザインと織りは、草木染の色と風合いと同化し、ため息をつくばかりでした。
ギャベ展の会場は、自然がおりなす風景のごとく私達の心をとらえたのです。
その後、幾度となくギャベの展示会をさせて頂き、たくさんのお客様のお手元にお届け致しました。
そして、又、又・・・心躍るギャベに出会い、久しぶりに展示会をさせて頂きます。数は少量ではありますが、上質で美しい作品です。
惚れ惚れ眺め、体いっぱい享受する幸せを感じています。
どうぞ暖かいそして温もりを確かめにいらして下さいませ。

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