日常つれづれ(2022年)

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2022年

2022年(令和4年)12月2日

11月が過ぎ、12月ともなると季節は確実に冬の様相を帯びて来ます。紅葉狩りでにぎわった観光地も、そろそろ落ち着く頃でしょう。

店へ行く道程の景色も、少しずつ変化してゆきます。桜並木の紅葉の一葉一葉が、大量の落葉が地面を紅く染め、シーズンの終りを告げるのです。
Instagramの中は見事な紅葉…ちょっとぜいたくな秋の味覚で溢れ…
「いいナァ〜 皆さん頑張ってお出かけ!!」とスマホの画面を眺め幸せを頂いていました。

私も、ちょっと遅目の秋ではありましたが観光地を避けて11月中旬、京都府立植物園へ出かけました。weekdayの静かなこの場所は、別世界なのです。大空の下、心地良い空気で胸をいっぱいにして、ただただブラブラ歩きです。

黄色や紅色に色付いた木の下で花婿さん花嫁さんが結婚の前撮りをしていたり、広場では子供達が先生と小さなピクニックをしていたり…
お子様連れのお母様がお遊びをしていたり…日常がとてもゆったり流れているのを肌で感じなから、時を過ごすのです…晩秋…とても良き時時間でした。

比較的暖かい日が多かった11月。晴れた日には早朝、朝日をいっぱい浴びながら、自宅周辺をウォーキングです。ウォーキングと言ってもお散歩です。

ゆる〜い気持ちで30分余り…時にはもう少し…。お陽様と朝の空気に包まれると不思識と隠やかな気持ちになるのです。
公園を抜け…途中、教会がありアンネフランクのバラが清らかに咲いていたりします。 仕事にのめり込んでしまう私にとっては、とても大切な日常になっているのです。

公私共に忙しすぎた11月を過ごし、頭はポカンと空白になり脳が悲鳴を上げているのを自覚するのは辛い事です。

気持ちを切りかえ、リフレッシュの意味も兼ねて、いつもの西日向町の美容室にお世話になりました。
「パンジーを植えたばかりなのですョ!」とおっしゃるお庭は暖かい日差しの中で冬支度です。もう少しお花が根を張ると一気に成長し可愛いお花畑になる事でしょう。そして、その内、薪ストーブに火が入る季節も真近です。赤い炎は心の癒しです。いつもスタッフの方々に成謝をしています。

この阪急電車京都線…この沿線は桜の木が多く、春には薄桃色の花が…秋には紅葉が…とても美しい眺めなのです。

ところが、電車の中の乗客のほぼ9割…スマホを手に移りゆく車窓には無関心なのです。西の山に広がる絨毯を敷きつめた様な光景も見ていないし…。とてもとても悲しいことです。
たったスマホまでの30㎝の世界で時間は過ぎるのです。

島本・水無瀬駅を過ぎ―大山崎―長岡一桂一と広がる景色、空の色、近くの山、遠くに霞む山々。山々には時雨が…遠くの山には雲が雪が…。

無心に眺める京都までの数十分は、 日本に暮らして良かったと思わせてくれる美しい日常があるのです。その日常をもっと大切にして欲しい…と。
一番の贅沢は季節と共に生きる事だと、私は思っています。

そして私のささやかな小さなお話し…。
昨年買い求めた「カニサボテン」花が終った後、元気がなく我が家に持ち帰り、見守り育くみ一年…たくさんの蕾みを付けピンク色に染まり始めました。長かったぁ〜。この蕾が大きく花開くのを楽しみにする毎日です。本当にたわいもない日常です。

話は変わります。
現在「10月〜2月まで使用可」島本町はプレミアム券を1人1人に4000円ずつ発行してくれています。コロナ禍の中で2度目です。「日常よりちょっと良い物を…」とお客様が花染で使ってくれるのです。

お若い方が…そして従来の方も、足か遠のいていた方も…嬉しいですね。
お客様ともどもお話に花が咲きます。こんな花染の日常も皆が笑顔になります。

12月…。お正月の仕度の展示会です。
作家の先生方の個性に作品を委ねての展示会です。

もうすぐお正月…心地よい響きです。一年の内でもとても大切な行事だと思っています。
そして私たちはその準備に手間を惜しまないのです。美しい日本の心です。
作家の先生方に感謝しつつ…ワクワク…織部も、赤絵も
染付も…小皿、中皿、小鉢、茶碗、湯のみ…そして、スープカップもマグカップも…。
もちろんうるしの器も…うるし椀・丸二段重・椿皿など。
赤地健・径先生のアートの干支も届いています。かっこ良い姿で迎えてくれます。

お忙しい中、ちょっとお時間をお作り頂けますと嬉しいです。
心よりお待ちしています。

1ヶ月は、またたく間に過ぎてしまいそうです。
出来た事・出来なかった事を振り返り、いろいろの思いが去来する1年でしたが、仕事を通して幸せをいっぱい頂きました。本当にありがとうございました。
これからも、手仕事に思いを込めて、しっかり仕事に取り組める花染でありたいと感謝の思いと共に、心に刻むのです。

年内は 12月29日(木)まで
新年は 1月5日(木)からです。

これからも、どうぞお力添え頂けます様、よろしくお願い申し上げます。
この12月をお大切に…そして穏やかで健やかな日々であって欲しいとお祈り申し上げております。本当にありがとうございました。重ねてお礼し申し上げます。

干支うさぎ祝箸・ポチ袋

2022年(令和4年)11月11日

美しく木々が色づく秋。11月に入ると流石に風も冷たくなりましたね。そして島本の空はどこまでも青く、空気も澄みわたり、一層、山の稜線を際立たせています。子供の頃みた、どこか懐しい田舎町の…あの日の光景が広がっています。

11月は、とても忙しく頭の回線がからまってしまっています。仕事の段取りを間違っては大変な事になる…と身を引き締めて日々を過ごしています。

先日11月5日(土)・11月6(日)島本「古本さんぽ」が開催されました。コロナ禍で中断されましたが、再開です。2014年スタートした古本市…花染も第1回から参加させて頂いています。

8月の夏休み…身を切る思いで、この古本市の為、本の整理をしたのです。
「別冊太陽」「サライ」「芸術新潮」「BRUTUS」「コンフォルト」「Pen」などなど。
整理してしまうには忍びないけれど… (まだまだ沢山あります。)溜まってしまった本であふれていますので…。

1冊50円というお値段の付け方も良かったのか、たくさん重ねていた本は見事に気持ち良く減っていきました。
普段、このような本に接しない方も、よくご存知の方も、すでにお持ちの方も、色々の人達に求められて行きました。その渡った先で、廻し読みして頂ければ、私としては嬉しい限りです。

楽しく語らいながら、出会えた事を喜びあえる幸せな2日間でした。お天気にも恵まれ…清々しさが私の中に残ったのです。

この夏、8月9月と異状に疲れてしまって、私もいよいよアウトかナァ〜と弱気になっていました。色々問題を抱えたまま10月を迎えたのですが、心地良い風に誘われたのか、思いのほか元気に過ごし、立ち上がったような気がします。

10月の展示会も、たくさんのお客様に恵まれました。本当にありがとうございました。お客様に、どれだけの幸せを頂いているのか…大好きな仕事ですので、何があろうと自分の道は自分で歩きたい…と考えを新たにする事か出来たのです。
大切な事は案外目に見えないのですね。私の思いはお客様は分かって下さっている…そう信じて…。

そして、お店も冬支度をしなくてはいけません。温かい優しい気持ちになって頂く事を願って整えたいと思っています。
使われてこその器や道具ですので、お客様のお気持ちに沿った品揃えを心がけ「こんな器が欲しかった…」と思って頂ければ…それは、とても素敵な事だと思っています。

12月はもうすぐ目の前に来ています。何だか気ぜわしくなり、気持ばかり急いでいます。
12月6(火)〜12月17日(土)「お正月の仕度」の展示会を致します。
作家の先生方とも、すでにお話はまとまり、準備は整って来ています。

三重県半泥子・仙鶴窯「藤村州二」、長野県・せらぼ陶房「市川宗」、石川県・赤地陶房「赤地健・径」そしてうるしの器。

それぞれの先生方の作品へ込める思いが交響曲となり美しい調べを奏でて下さる事と思っています。とても楽しみにしています。

そして丹精込めた先生方の作品が、お客様の元へ渡り、ご家族の人達と共に美しく育ってくれる…そんな日々を願っているのです。

話は変わります。
私が何時も、小さな自然を切り取って写真に仕立てている空間があるのですが、そこへ足を踏み入れ、桜の木の紅葉の一葉を撮りました。とっても納得の写真になりました。

数本ある桜の大木の下には、11月らしからぬ、可憐な赤い花が、びっしり咲いて、この陽だまりへ私を導いてくれたのです。
草むらに足を入れて、ビックリ…ひっつき草が洋服のどこかしこ凄まじくまとい付き…何処かへ運んで欲しい…と…私にくっついたのですね。いいですね♡ ほっこりした、たわいない愛すべき日常です。

我家の冬支度は、電気ひざかけを買いました。同じようにほっこり、温めてくれる事を期待しています。

そんなたわいもない日常の中で…最近NHKBS「赤ひげ」にはまっています。山本周五郎原作…人情あふれるお話です。

若い頃から山本周五郎の本は大好きで、よく読んでいました。今とっさに思い出す…私にとって代表格は「さぶ」です。私の本棚に鎮座しています。美しき日本の心が溢れているのです。

藤岡周平と共に、このお2人の作家の“物語り”は目の奥に心の奥にくっきり映像として残るのです。今はなき美しき情景が広がっているのです。

この年令になると尚の事、無性に胸が熱くなるのです。

こんな日本の情感を次の世代に、次の次の世代に伝えたい…末来の方に受け取ってもらいたい…「いいナァ〜」それだけでいいのです。

花染のお客様も、お若い方が随分多くなりました。永年つちかって来た工芸・美術、文化がそれとなく楽しく伝わってくれる事を願って日々対峙させて頂いています。

お若い方が、今日より明日が…と信じられる…それを心より願っています。

秋の日は短く暮れやすくなりました。店からの帰り道、西に向かって自転車を走らせます。雲が茜色に染まる…すでに群青色に変わってしまっている夕暮。日によって時間によって刻々と変化する空の色。楽しみながら帰路につきます。しかし秋の暮れゆく空はちょっと哀しい…家々には明りが灯ります。

参節の変わり目に、どうぞお気を付けてお過ごし下さいませ。お風邪など召しませぬよう…。「日常つれづれ」はこれで終わります。

松本伴宏作・灰被り筒花入

2022年(令和4年)10月7日

いつまで続くかと思った暑い日々も、ここへ来てやっと秋の佇いを見せ始め、肌で実感出来るようになりました。
先日、店からの帰り道、見上げる空は茜色から群青色に変わり始める一瞬…月がポッカリ白く浮かんでいたのです。

思わず自転車を留め…秋の風を身にまとい、心地良い気分に包まれたのです。

この「日常つれづれ」を長年書いていると、昨年…一昨年そしてそれ以前…同じ季節でも、あまり良い方向にむかっていない事が確実に分かります。
季節のめりはりが無くなり、私の目に写る自然は明らかに精彩を欠いています。
島本町は都市に隣接した田舎町だと愛着を持っているし、大好きな街ではありますが、壊れてゆくものがあまりにも多いいのです。
街を渡る風も、人々のマナーも。くずれてゆくのを止める事は出来ない。 今の悪しき病なのでしようか。
それでも、店へ来る道中だけを見ても、虫にしつこく食べられた柿の木…実が色付き始めていたり、曼殊沙華が咲いていたり、名を知らない花が草むらで…すすきが風の中でゆらいでいたり…。
金木犀の花が黄色い花をいっぱいに付け、芳しい香りを漂よわせていたり…夏の名残りの芙蓉の花が最後の花をいっぱい咲かせていたり…本来はもっともっと豊かでした。

私が生まれ育った郷里の田舎町も、自然を育くむ人は、めっきり減ってしまったように思います。
家には柿の木がありました。大きな高さ6~7mはあろうかと思う渋柿。あまり大きくはない冬柿(甘柿)…そして父母が大切に育てていた果物の木…花を育て、野菜を育てていた光景はすっかり姿を消してしまっています。

渋柿は干柿に…南向きの軒下で太陽をいっぱい浴び、甘くなるのを待っていました。冬柿は私達子どもが木に登りワイワイ騒ぎながら…とても楽しみにしていました。

後を継ぐ人の自然へのこだわりが無くなると、田舎町は明らかに荒れてゆくのですね。

先日10月1日の新聞ですが…
土井善晴氏の「一汁一菜でよいという堤案」に出会いました。
日常的にこの土井氏のお話しはメディアを通して見たり聞いたりしていました。
「同感!」と1人頷いていました。この記事をしっかり読み込んでみると…なる程…納得です。

日本人の食生活は、あまりにも変わってしまったのです。もうそろそろ脱却しましょう。カロリーの高い食事「超おいしい…超ごちそう!」とはお別れです。

“日常の毎日は「普通においしい…でよいのです」ふつうに美味しいって安心でしょう。それは、あたり前に季節にあるもの、無理のないもの、身体を傷つけないものなのです。“と土井氏の言葉です。

その考え方大好きです。
私も食事をきちっと整える事は、とても大切だと考えています。
大食い番組など、もってのほか!! 欲の深い食生活は地球環境を崩しています。

丁寧に整理整頓された暮らしの中で、食卓を清らかな場とする。それが「おいしい…」に繋がる日常だと思っています。「一汁一菜」とはいかないまでも…ネ。
私は日本人のDNAが持っている食生活を心がけるようにしています。欧米諸国の人達とDNAがまったく異っているのですから…飽食の暮らしを止めましよう!

日本人が6万年…それ以前より体内に持っているDNAを…日常の暮らしの基本に置いた考え方をしたいと思っています。
あくまで基本…ですので…その上で洋食も、中華もその他のちょっとしたぜい沢もたまには許してやれば良いのです。
総じて豊かになりすぎる食生活の事を懸念してしまうのです。

秋一番…展示会をさせて頂きます。

多文化の布や道具たち
2022年10月13日(木)~10月22日(土)
10:30~17:00 日・月 休み

この度の展示会は、西域工芸品といわれる…アフリカ、中近東、インド、インドネシアなど日本へ連なる道程にある文化です。
彼らにとっても大切な儀式に使われるもの…そして日常使われていたもの…あまりに美しい造形に心を奪われるのです。たくさんの時間を費やした仕事を思うと、それぞれの民族の中に流れる文化に敬意を表したいと思います。百年近い時の流れを刻んだ「モノ」に出会う幸せを実感するのです。

最近、とても嬉しかった事!!
20年ぶりに訪ねて来てくれた古い仲間のお話しです。京都に住んでいるのに何故か遠のいてしまっていたのです。どうしてだったのでしょう…。
とにもかくにも…見事に20年の空白が一気に飛んでしまったのです。
波乱万丈だった2人の来し方…彼女と過去を共有した思い出…鮮明に記憶しています。

個々に乗り越えた強さは、共に今では笑顔です。彼女の明るさは、2周りも3周りも大きく成長した魅力的な女性の姿でした。
お互い自営業という仕事を持つ女性として語り合う苦労話は尽きません。私より10才くらいは年下なのですが、苦労や涙をいっぱい経験した人間同士、いつしか対等になるのです。
無駄なものなど何もありません。すべて血となり肉となる…彼女の中に、その光を見つけたのです。11月には必ずお伺いする約束をして…もがきながら、人生まんざら悪くないです。本当に嬉しい!!

夏の間、冷たいもの、口あたりの良いものを食べてしまった事を後悔しながら、体調の回復を心がけています。

店からの帰り道…めっきり秋の風情が色濃くなってゆく空の美しさに感動しながら、家路につきます。その空を見上げる私の心も日々、変化するのです。

どうぞ皆様も、夏のお疲れにお気を付けて…そしてお目にかかれればこの上もなく嬉しいです。

2022年(令和4年)9月7日

毎朝、東の空を眺める事から始まります。暑い暑い8月も、夜明け前の空は、感動的な美しさです。1日として同じ光景はなく…雲にはばまれ…雲を染め…少しずつ顔を出すのです。
すっかり顔を出してしまうと、もう眺めている事は不可能です。ギンギンに輝く姿に変貌してしまうのです。

今日も頑張ろうね…と胸をたたく…そこには、チョット凹んだ自分がいるのです。
この暑すぎた夏に疲れきり…やっと草むらで虫の声が…。赤とんぼも天空を舞う…店頭には秋の味覚が…。
ほんの少しだけホッとした…と感じています。

夏の高校野球も、仙台育英高校の優勝で幕を閉じました。勝っても負けても球児達が流す涙は美しいですね。
こちらも目頭が熱くなります。「アア〜栄冠は君に輝く〜♪♪」まさに万感胸に迫ります。

それと対局にある8月…戦争の残酷さを学ぶ8月だと思っています。
日本の平和も簡単に手に入ったものではないのです。先人達の苦難のたまものなのです。

日本は平和なのか…そうではないのか…?
昨年はアフガニスタン間題が勃発。今年に入ってロシアのウクライナ侵攻が始まり…核の間題も浮上…。
人類は何処へ向かうのでしょう。

戦争にまつわる「人類の悪」を…出来る限り若い頃から関心を持ち、報道、ドキュメンタリー番組を数多く拝見し、学ぶよう努力してきました。
知れば知る程、ますます打ちのめされ重くのしかかって来るのです。今年も数々のドキュメンタリー・報道番組に出会いました。しばらく辛い毎日が続くのです。私の胸に深く浸透してしまうのです。

私の夏休み…。
つれ合いの本も含めて、膨大な書籍を整理する大仕事につぶされそうでした。どちらかと言うと「ビシッ」としていないと暮らせない性分なので、頑張りましたヨ。

秋11月。古本市主催のメンバーの方々と「おさんぽ古本市」をする事になりました。本格的な開催は3年ぶりです。
それを見越しての整理でもあったのですが…まずは、サライ、太陽別冊、ブルータス…等々…お陰げでたくさんの本が出品出来ると思うと、少しは気持ちが救われます。

話は変わって…お仕事です。
先日、お客様のお宅に、大きなテレビ台を納品させて頂きました。お酒落な作品に仕上がった喜びは大きいです。巾2m…この上に大きな80インチ強のテレビを乗せて頂ける事は、とても嬉しいですね。

素材はタモ材、赤い部分は香椿(チャンチン)材…木材そのものが赤いのです。
昔、中国から伝わり、日本でうまく根付き、関東以西に広まったのだそうです。シンプルなリビングに、この木の色はアクセントになりました。

仕事をひたむきにさせて頂く事は幸せな事です。仕事にむかう自分に自分が勇気をもらっているのです。

人間には、1ツの芯があるはずです。自分の中で自分を制する何かを持っていると思うのです。哲学書は読まなくても、過去の読書から知りたい…学びたい…思いは自分の中で継がってゆくのです。

私は、本と美術から、たくさんの事を学ばせて頂いたと思っています。

夏の間に心の筋力も、体の筋肉もすっかり落してしまいました。少し涼しくなったら歩こう!そしてたくさんの本を読もう…そして美しいものもいっぱい見せて頂こう!

★10月は、半年ぶりに展示会をさせて頂こうと思っています。
西城工芸品…アフリカ・中近東・インド・東南アジアの手仕事…古いものアンティークの品が各方面から集まりました。これだけの見事で上質な手仕事が集まるのは久しぶりです。

「多文化の布や道具たち」とのテーマで企画しています。10月中旬から後半にかけての開催となります。ガンバリます!

書きたい事はいっぱいですが…ちょっとエネルギー不足です。
先日、「24時間テレビ」後半の時間、信州上田「無言館」のドラマをしていましたね。

私もこの「日常つれづれ」の頁に幾度となく書かせて頂きました。思いついて、読み返してみました。2020年(令和2年)9月2日の頁に、かなりしつこく書いています。今読んでみると、書くと言う力強さがにじんでいる様に思います。「日常つれづれ」を繰って見て読んで頂けますと嬉しいです。

9月10日(土)は中秋の名月。もっともお月様が美しい時期なのだそうです。
お団子を、秋の七草を…秋の収護物をお供えして小さな幸せを満喫できれば良いですね。

「名月をとってくれろと泣く子かな…一茶」しみじみ日本に生まれて良かったです。

魅力ある日本…魅力ある日本人…魅力ある山河…魅力ある佇い…そうありたい!
そんな思いがフツフツと湧いて来る…今日この頃です。

暑い夏を経て、今一番元気です。
光を透して美しいウンベラータ

2022年(令和4年)8月8日

自転車で店へ通う…住宅街に勢いよく咲く…さるすべりの赤。
我家のベランダに暑さをものともせず咲く…ハイビスカスの花。
いつもの夏だと当たり前に思っていたのですが…。

その中に白い花が咲く…芙蓉の白い花、路々に咲く、名前を知らない白い小花。清涼感漂う…光景です。

蝉は、ちゃんと地中から出てふ化出来たのかなぁ〜暑すぎるしなぁ〜心なしか鳴き声も弱い気がします。気のせいかも…こちら側が暑さに疲れているのかも…。

涼しさを如何に表現したらいいのでしょう。
花染は、夏も〜冬も、毎朝シャッターを開けて、店の開店準備がそこそこ終わると、必ず表に水まきをし植物に水やりをし…1日が始まります。
玄関のたたきの石が水を含んで、気持ちがすっきりするのです。

日々の習慣なので…それが自然の流れです。「今日も1日無事でありますように」との思いを込めて…。

早朝、水路に鴨の夫婦が…なんて島本町で出会うのがあたり前だった情景は、すっかり変わってしまっています。それも、すごい勢いで壊され…壊されて大切さを知る事になるのです。

「日常つれづれ」と 「Instagram」に…少々理由(ワケ)あって…と数度書いたものですから、皆様からご心配を頂いてしまいました。

家族の問題は、6月早々、ほぼ解決致しました…ありがたい事です。
かかわって下さった方々に、心より感謝申し上げております。

ところが、時を同じくして、近くに開店したレストランが排出する凄まじい爆風と爆音…匂い…に悩まされ続けて来ました。1日中、それと向き合わざるを得ない事に私は、ほぼ神経衰弱状態なのです。

私が大切にしてきた裏庭に向かって来るのが耐えられず、店内の窓や戸は開けられず…。約5ヶ月…何時、解決するとも分からない中で…努力は全く前進しないのです。

言葉を選んで、この頁に書く事を決めました。被害者はどうするすべもなく、追いつめられて行くのです。
仕事や人間関係は誠実でなくては、存続する意味はない…と私は思っています。

お客様や知人、友人からお声をかけてくださるたび、この頁でお話しさせて頂いてもいいのでは…と思うようになりました。細かい事は伏せておきます。

ただ、ここに簡単に書かせて頂きましたのは…私が家族の病気で苦しんでいる…と思って下さっている方々へのお知らせと感謝の気持ちからです。

相手の事を、こんな風にこの頁に書く事への迷いはあります。日々揺れ動く心と体を持て余して…それも又、苦しむのです。この理不尽な出来事に、どのように立ち向かえばいいのでしょう。
天は必ず見ている…そう思えるだけの強さが欲しいのです。

緑と風が大好き…いかに心地良くお客様に対応させて頂けるか…大好きな店を守って行きたい…今は、心より願うばかりです。

幸せな事もいっぱいありますヨ。
香川のさぬきうどんを友達が…そして半生ソーメンも頂きました。どちらも、とっても上等なので、私の料理の腕?が問われそうです。プレッシャーですね。でも丁寧に美味しく…頑張っています。
困った時の麺…頼りにしています。とっても嬉しいです。

夏の高校野球も始まりました。ひたすら白球を追う純な姿に感動するのです。今年は3年ぶり…悲しんでいる今の私にとっては、力強い味方になってくれるでしょう。

皆さんが投稿されているインスタグラムにも癒されています。豊かな感性で美しい写真を撮っていらっしゃいます。その場の空気か伝わって来るのです。

私がインスタグラムを始めて約1年になりました。花染らしい穏やかなものにしたい…私が心地良くなくては、お客様にも失礼だと思う一心で文章も書いています。

先日、友達が「色々の事を抱えているとは思えない程文面からも優しい風が吹いている…とほめてくれました。ほめてくれる事は幾つになっても嬉しいものです。HP「日常つれづれ」「Instagram」を何時もご覧頂いて…心より感謝しています。

夏休みは。昨年より多く頂く事にしました。
8/12日(金)〜8/17日(水)
8/25日(木)〜8/29日(月)

9月にむけて、早く早く涼風よ…来い!!
どうぞ皆様がお健やかでお過しになられます事を心より祈っております。

2022年(令和4年)7月8日

梅雨があっけなく開けてしまい…。7月に入り、蝉は早かった梅雨明けを知っているのかなぁ〜。鳴くのはまだかなぁ〜と思っていると…7月5日朝、少数の蝉が鳴き始めました。地中から這い出る時をちゃんと察知したのでしょうね。桜並木の方角から…自然は確実にやって来ました。

島本町の自然は小さく小さくなってしまっていますが、健気に生命を全うしているのです。日を追って声は大きくなり、勢いを増し、盛夏に向って命をつないでいます。

私達は、この盛夏を…厳しいこの暑さを…どのように過ごしましょう。
身の廻りを片付け、まずは清々しく…。海の幸をガラスの器に…夏野菜の煮物も…白磁の器と致しましょう。
ゴーヤのかき揚げ…シンプルなのに美味なのが嬉しいです。

お昼なので…ノンアルコールビールをお気に入りのグラスで…これですっかり肌感触が整いました。

爽やかな麻ののれんが風に揺れ…冷房の風も許しましょう。まったりとした昼下り、休日はこれで決まりです。

道端に咲く小さな花を摘み…蝉の脱け殻を拾って来ましたヨ。これで完壁ですね。

夏には、まだまだ大切なものが…
今年は京都祇園祭「山鉾」が3年ぶりに巡行されるのです。
京都の町衆の心意気が熱く伝わって来ます。
7月始め、用向きがあり京都へ出かけると、四条通りは「コンコンチキチン」のおはやしが流れ、趣き深い夏を醸し出していました。

デパートは祇園祭商戦の真っただ中でした。京都の夏は、こうでなくては寂しくもあり…火が消えてしまうのです。

次の世代に技術を伝えて行く為にも、もうこれ以上休む事は出来ない…とおっしゃっていたのが、とても印象的でした。

祇園祭の「ちまき」は必ず買いに行っています。以前は長刀鉾でないと…と思っていたのですが、最近は他の鉾のものを順次選んで楽しんでいます。それぞれ工夫があり特徴があって、それも良いものです。

花染と我家の玄開に掛け「どうぞ無事で…」と祈るのですが…。

辛い事ばかりを見ていると楽しい事も嬉しい事も見えなくなってしまいますものねえ〜。

最近、稀にみるヒットが我家にあるのですヨ。お掃除ロボットを買いました。何を基準に選ぶのか悩みましたが、パナソニックの小型にしました。とても良く働いてくれています。私が疲れていても、気力を無くしていても…気持ち良く元気に活躍してくれているのが嬉しいですネ。

「そっちじゃないヨ!そこが好きやネェ〜…コッチコッチ!!」お話をしています。とても役に立つ相棒のようです。

もう1ツ好きなもの…NHK「映像の世紀」
以前にも、この頁へ書いた事があると思うのですが…この番組は、まっすぐに胸に響き、大きな問題を私の中に残してくれるのです。

7月4日はRBGアメリカ連邦最高裁判事ルース・ベイダー・ギンズバーグ…女性判事…女性たち百年のリレーを放映していました。

アメリカの宝と言われていましたが、残念にも2020年9月18日、87歳で亡くなってしまったのです。女性の参政権を求め、自由と平等を求め、彼女に到るまでの100年の女性の戦いが、この番組に込められていたのです。

希望の種を受け取り育てゆくには、まだまだ、とてつもなく膨大な年月が必要なのだと痛感したのです。

日本に、それが育つ土壌が、はたしてあるのでしょうか。
日本は美しい国土です。豊かな水と自然に恵まれたこの国で自由や平等や文化が育って欲しい…。そうありたいと願うのです。

コロナの終着駅が見つからないけれど、花染は何だか「イイナァ〜」と思って頂ける様…そして素敵な出会いがある…自分を大切にしよう…と思って頂ける…そんな店を目指したいです。

焼けつくような太陽の光ですが、時折スーッと風が吹く…。緑の風が…田舎町の風が…。どうぞお出かけ下さいませ。心よりお待ち申し上げております。

西川孝次 作


【夏休みの予定】 8/12(金)~8/17(水)


2022年(令和4年)6月6日
緑陰を渡る風。太陽と水と風を味方に清々しい初夏です。
そして夏の暮らしが始まります。のれんを掛け、扇風機を用意し、冷房の備えを致します。

器も、少しずつ暑い夏…仕様に変えていきます。そばちょこも〔陶器・磁器・ガラス〕と思いを巡らせると、毎日の暮らしに変化が生まれワクワクして来ますヨネ。

5月21日(土)コロナ禍以後、久しぶりに「しまもと古本散歩」を開催しました。
お若い人達のグループに、ご一緒させて頂き、小さく盛り上がりました。1日限定でしたが、ご遠方からの方もおありで…とても嬉しい1日を過ごしました。
私もなつかしい本を買ったり、本好きの人達とお話をする楽しさを満喫致しました。

その後、嬉しい事に藍で染めた小さなスカーフを下さったのです。主催者の中のお1人か染め物をなさっていて、ご自身で染めたのだそうです。
コットンが…藍の色が柔らかく、心を和ませてくれたのです。こんな思いやりのある「古本市」のメンバーに、私は、いつも感謝しているのです。

新刊も5月に色々買いましたヨ。本を読んでいると一瞬、私はその世界に没頭するのです。

5月の「日常つれづれ」をお読み下さった親しいお客様が、素敵な本を贈って下さったのです。その方のお友達のお嬢さんがお書きになった「傘のさし方がわからない」岸田奈美著…とても優しい…心和む1冊でした。
ほんのり暖かい、少しずつ心が救われてゆきました。

梅雨も近いですね。柴陽花の便りが、そこかしこから届きます。花染もたくさんの紫陽花をお客様から頂きました。店内に生けると、小さな店が、とても風情ある空間になりました。

Instagramの中にも、皆さんが投稿する紫陽花で溢れています。日本人は紫陽花がお好きなのだと…とても嬉しく拝見させて頂いています。本当にお上手に写真を撮られていますヨ。

日本の美しい四季にも、とでも敏感に反応していらっしやいます。Instagramの中は、名カメラマン揃いなのです。

この美しき自然を守りながら、私達の暮らしが存在出来れば…と切に願うのです。

島本町は、どんどん開発の大波が押し寄せて来ていますが、それでも少しだけ街なかに残っている田畑へ水を引く為の水路は、清らかな水をたたえ流れています。水辺に生息する昆虫や小鳥や…生きとし生けるものにとっては、こんな小さな自然でも、とても大切なのですね。

人間という生命体も、こういう世界を感じないでは生きて行く事は出来ないと思うのですが…。容赦なく破壊されてゆく…この光景が、今の島本町の現状なのです。

この大切な小さな街で40年余り生活をしていますが、とても愛しいと思ってます。
つばめの子供も、そろそろ巣立ちをします。田植えも終る頃です。水面に青い空。つばめが低空飛行をする光景が何時まで見られる事でしょう。

そんな愛しい小さな街で、何時もお客様に助けて頂きながら、仕事をさせて頂いて来ました。お年を召されても、人生のコツを上手につかみ、お元気に心丈夫にお過ごしの人生の先輩に、あらためて感動するのです。

小さな裏庭の紗羅の木に、そろそろ白い小さな花が咲く頃です。
訳あって小さく暮らす日々ではありますが、仕事を大切に育くんで参りたいと思っています。

日々の情報は「工芸花染インスタグラム」で発信させて頂きます。たくさんのお客様にご覧頂いているインスタグラムです。作家が作品へ込める思いが、より美しく表現出来ます様、頑張ります。ご覧下さている方に心より感謝申し上げます。

今月の「日常つれづれ」も短く終わらせて頂きます。皆様のご厚情に深く深くお礼申し上げます。
急に暑い日がやってきましたね。どうぞくれぐれもお気を付けてお過し下さいませ。

2022年(令和4年)5月11日

天候に恵まれた5月の連休でしたね。メディアが報じる 日本列島は楽しそうに、アクティブにお出かけする人々を写し出していました。

私は事情があって4月は半月程、店を休ませて頂きました。苦しさにもがく日々ではありましたが…それが人間が生きているという事なのでしょうか。そして小さな幸せを見付けたい…と願う日々を過ごしました。

家族が健康である事を、誰しもが願うのだと思うのですが、なかなか上手くいかなくて…

でも4月は、島本町の美味しい竹の子にも幸せを頂きました。たくさんの春野菜にも恵まれました。

心地良く吹く風…緑の若葉は、日々色を濃くしています。その中で、すっかり成長したうぐいすが上手く鳴く…。そんな自然の力を借りたいものです。

 
気分転換に、好きな本でも数冊買おうか…本を読んでいると何もかも忘れられそうに思うのです。集中する時間を持てば、その一瞬が違ったものを与えてくれるかも知れません。

静かに座わって一服のお茶を…甘い物を頂きましょう。甘い物は、ひととき幸せを運んでくれる様な気がします。

そして何よりお客様が待っていてくれる…いつも信じて支えて下さるのが嬉しいです。見たり聞いたり感じた事、すべてを言葉に出来ない事がもどかしいけれど、とてもとても感謝をしています。

現在は普段どおり、店は営業致しております。
お気がむきましたら…お出かけ下さいますれば嬉しいです。

日々の情報はInstagramで発信させて頂きます。
何気ないけど愛しいものを、昭和色の濃い私の出来る事を…優しい気持につながるものを投稿して参ります。

時々散歩をする路々の自然は、すでに変化しています。田植えの為の準備が始まりました。まもなく水が張られ、美しい光景が広がるようになります。自然は順調に前をむいています。

 
この月は、こんな感じで終ろうと思います。どうかお健やかな日々をお過しになられますよう…
今後共、末永くよろしくお願い申し上げます。

2022年(令和4年)4月3日

日本の春…桜の花が満開です。青い空と桜の色は、とてもよく似合います。そして私達を晴れやかにしてくれますね。
私も毎日、家から店までの、たった5〜6分…
昨日は一分咲き…今日は三分…と桜の咲く路を走り、毎日ウキウキしていました。

待つ日々も…咲いても嬉しい…そしてハラハラと風に舞い花びらが、地面や川面を染める…そんな美しい日々を、ここにしばらく楽しみたいですね。

桜の花は、自分の歴史の数だけ色があります。小学校の校庭に咲いていた…単純に楽しかった日々。
友と仰ぎ見る花の色は希望で溢れ…大人になる程に見る桜の花は背負う人生によって色とりどり異るのです。

日本人が桜へ託す思いは格別の意味があります。
西行法師は「桜の木の下で死なんとぞ思う…。」と詠んだと…記憶の中にあるのですが、桜の花にみる死生感は、日本人独特のものなのでしょう。

先月「村松学・河井達之2人展」へお出かけ下さいまして本当にありがとうございました。今だ消えぬ不穏な中、様子を見ながらの展示会でしたが、滞りなく終える事が出来ました事、心より感謝申し上げます。

この所、公私ともに忙しい日々の連続でしたので、ちょっと気を抜くと集中力が切れ、疲れた体と心を持て余していました。

ふらりと…出かけたいナァ〜と…。
人里離れた…京都市左京区『曼殊院」へ。人が訪れる事も少ない山里にひっそりと佇んでいるのです。

静寂なる空気…まれに人に出会うくらいで山里の路を風の音とうぐいすが懸命に鳴き、迎えてくれるのです。
3/28(月)の山里は、桜はまだまだ…もみじも、やっと芽吹き始めたところでした。赤い椿の花が、とても印象的で、その美しさに、もて余していた自分の心も、自然と穏やかになってゆくのです。

曼殊院は、観光地とは一線を画す存在であり名刹だと思うのです。

ひなびた佇いではありますが、狩野永徳筆の虎の間の襖(桃山時代)。滝の間・富士の間・黄昏の間の襖は狩野探幽筆。オリジナルそのものを拝見出来るのも、人里離れ、人の訪れも少い曼殊院ならではです。

穏やかなる光と身も引き締まる…冷たい風は私達に、ほど良い緊張をもたらせてくれるのです。

山里の小路をアップダウンをくり返し、ゆっくり30分…詩仙堂へ…。ここは観光シーズンには、人で溢れる人気のスポットなのです。
20幾年ぶりに訪れた、シーズンオフの、この界隈は静寂の中に佇む良き風情を醸しだしていました。

時の流れが止まった様な…春の準備の途上ある空気感に包まれ、それだけに何にも変えがたい時間が存在していたのです。シシおどしの音が響く中、清められたお庭を歩かせて下さったのは、とても幸せな時間でした。
椿の花…ボケの白い花が…黄色い花が…池の鯉が…森羅万象、ことごとくが穏やかに私達に対峙してくれたのです。

久しぶりに出会った落ち着いた時間を与えてくれた曼珠院と詩仙堂でした。

これからの季節、この辺りはすっかり様相を変えてゆく事でしょう!!
桜の花が…5月の新緑の頃…つつじが咲く頃…紫の鉄仙の花がからみつく頃…そして紅葉の頃。

日本の美意識の高さに…日本に暮らして本当に良かったと心から思えるのです。

私共の裏庭にも小さいながらも季節が移ろいます。石臼を丹念に洗い新しい水草を入れ、清らかになった水の中で、元気に泳ぐ14匹のメダカ達…。
紗羅の木は、いかにも愛らしい新芽でおおわれ、これから4月、5月、6月、小さいながらも美しい空間になるのです。

日々変化する自然の営みに、太陽や風に感謝するのです。

食材も春は芽吹く力を私達に与えてくれます。ふきのとう、菜花、タラの芽。島本町から京都西山へかけての竹の子は、絶品なのです。美味しいものを頂くのは幸せを運んで来てくれそうで嬉しいですね。

私共の店内も、たくさんの作品で充実しています。大切な大切な作家さんや作品に感謝しています。
これからの暖かい春本番の良き日を、どうぞお出かけ下さいませ。心よりお待ち致しております。

観光案内のような「日常つれづれ」で今回は終わらせて頂きます。

2022年(令和4年)3月4日
朝起きると、明るい空か広がり…朝日がオレンジ色を増し、溢れんばかりに輝いているのです。すべてを忘れて元気になります。自然も動き始めました。店の小さな裏庭にも、やっと二葉葵の芽が姿を見せ始め…例年より遅いながらも、ほととぎすも愛らしい緑色の若葉を出ました。
本格的な春が来た事を教えてくれるのです。

地球上は不穏な空気でおおわれていますが、自然は豊かな恵みを惜しみなく与えてくれているのですね。

3月は特別な月なのです。3月1日…私共の39周年記念日でした。毎年、よくぞここまで…と来し方を思わず振り返ります。山あり谷あり…尋常では過ごせなかった年月に思いを馳せるのです。
数々の出来事を思い起こすと、学ぶ事の多かった年月でもありました。そして、現在の私を支えてくれているのだと、今にして思うのです。
たくさんの方々とのご縁も私の大切な宝物です。

4年前、35周年をお客様とにぎやかに過ごした事が思い出されます。柴田先生とご家族…。そしてハープ奏者の水川亜紀さんが優しい音色を奏でて下さる中での酒宴は、より楽しさを盛り上げてくれたのです。

「次の40周年まで私の体力が持つかナァ〜。花染は続くかナァ〜!!」「出来る!出来る!」と皆様に力強い言葉を頂いた事が昨日のようです。アっと言う間でした。
来年は40周年…。驚いてしまいます。

すでに40年目に突入です。「一生懸命は奥が深い!!」と我身に念じつつ…思いを込めて前を向きます。

花染のインスタグラムも、直接参加はしていなくても、たくさんのお客様が見て下さっています。そしてお声をかけて下さるのです。嬉しくもあり…ちょっと面映ゆくもあり…と言ったところです。本当に有り難うございます。

最近 BS・NHKで放映した宮尾登美子の『蔵』を3部一挙・3〜4時間、腰をすえて見入ってしまいました。
雪深い新潟…言葉につくせない人々の心情が胸に響くのです。人間の「明と暗」宮尾登美子の描く世界に、私は心酔してしまうのです。

「雪がシンシンと降る音が聞こえる…!」聞こえるのです。私が尊敬する作家の力量です。

久しぶりに本棚から『蔵』上下を出し…手の中へ。私にとって大切なものなので、驚く程綺麗な状態であった事が、嬉しかったのです。

本の装丁・帯はすべてを物語ります。それも、全く損傷する事なく…。私を釘付けにしてしまいました。本の姿、そのものも美しいのです。装丁の力です。

本の出版は1993年9月…28年前です。毎日新聞連載は「1992年3月〜1993年4月まで」宮尾登美子が連載中「こんなことは初めて」と語るように、驚く程の反響があったのです。オーバーではなく、それは社会現象のようでもありました。
生きる哀しみと喜びを描きつくした宮尾文学の逸品なのです。
装画さし絵は智内兄助…毎日新聞連載の頃から読者の心をつかみ、評判となり、私も両者にどっぷり浸ってしまったのです。

その後まもなく、さし絵を含む智内兄助の作品展が開催され、熱い思を抱え見に行った若き日が鮮明によみ返ります。
語れば益々長文になりそうなので、この辺りで…。

尚、帯には『生きる勇気』とあります。生きる事は軽くはないのです。ファッション的でもなく…。今、生きにくさを抱えている若い女性こそ読んで欲しい宮尾文学なのです。

この「おこもり生活」を少しでも元気に過ごしたい…本や新聞など活字が友達です。
テレビ欄を細かく探してゆくと、とても良い番組に出会うのです。再放送も含め、さぐりあてる楽しさも捨てたものではありません。さぐりあてたものは哀しくもあり、美しくもあり…そして辛くもあり…人生は、人の歴史は…そして偉大なる地球の自然の力にも感動するのです。

おこもり生活の中で与えられるものも沢山ありますが、自分でつかみ取ったものでないと、時間が経過するほどに記憶が薄れてしまうのです。
行動を起こし自身で体感する事こそ大切な気がします。

先日2月27日、終盤近くなってしまった『岸田劉生と森林・松方コレクション』を岡崎・京都国立近代美術館で拝見して来ました。

劉生の初期から晩年までの画風の流れを見る事が出来たのです。
こんな状況下なので、人混みを避け、朝一番、開館と同時9:30入館しました。入館者の少ない中で、ゆっくり出来たのも有り難かったです。

関東大震災を機に京都に転居し、南禅寺あたりに居をかまえ、2年半を過ごした時期があった事も、初めて知りました。

ゴッホに影響を受け、白樺派の人々と交わり…私の好きな方々の名が…彼の一連の流れの中に登場するのです。高村光太郎が、志賀直哉が…バーナートリーチが…かかわり合った良き時代が見えて来るのです。

彼の最大の支援者だった芝川照吉。その時代の画家達とのあつれき…等々、劉生が生きた時代に思いを深くするのです。

明治に生まれ〜大正〜昭和初期を、美の深求を深くしながら生きた38年の短い創作活動であった事が、いかにも惜しまれます。

そして、森村・松方コレクションの中の青木繁『女の顔』が妙に印象深く胸裏に鮮烈に残ってしまった事を書き留めたいと思います。

そして。私の中にあるもう一点。大原美術館が持っている、林武『梳る女』に思いを至してしまったのです。中学生の頃から、その色彩と女性の姿が、ずっとずっと胸の内に残っているのです。

女性を描く、絵画のモデルは、ほとんどの場合、男性目線なのが、いつも気になります。はんなりとした優しい女性像が多いい気がしてなりません。

ここに挙げた2点の作品は、それ程大きな作品ではありませんが、しっかりとした強い意志を持っている…その表情に私は強く惹かれるのです。

コロナ禍の中、あきらめざるを得ない事も沢山ありますね!
オリンピックを見て思う事…そしてパラリンピックも…。
問題を抱えなから明日…又、前を向く…そして幸せはコツコツ見つけるもの…と最近思うのです。

そんな思いと平行して、私共も展示会を致します。

春の光とともに…
村松学・河井達之2人展
2022年3月15日(火)~3月26日(土)
10:30~17:00 20日(日)21日(月)休みやっと明るい光が…そして春が来ました。日々がめまぐるしく変化しています。
そんな中で、お2人に若々しい展示会をして頂きます。
村松学さんは舩木先生のお弟子さん。河井達之さんは河井久先生のご次男です。次の世代がやって来ています。そして作品も、それぞれの形が出来上がりました。
日常の作品が揃います。日常という事が、如何に大切か…。大きく動く時代の中で、その素晴しさを実感出来る作品展にしたい。と思っています。
是非お出かけ下さいませ。心よりお待ち申し上げております。

これから、うぐいすも幼いヨチヨチ歩きで鳴き始めます。
最近、開発が進み過酷になって行く島本町の自然ですが、大切に鳥や虫や草木の声を…風の音を聞いてやりたい…と思う今日この頃です。
どうぞ、この不穏な中、くれぐれもお気をつけてお過し下さいませ。

2022年(令和4年)2月3日

またたく間に過ぎて行った1月。異状とも言える、この地球の危うさを、どうする事も出来ず、1日が暮れゆきます。そして再び明日が来るのです。
それでも東の空に変わりなく昇る朝日は美しすぎて、よけいにその落差に複雑な思いを抱くのです。

今日は2月3日節分です。豆まきを毎年、滞りなくやるのですが、たくさんの豆を食べ、年の数だけ…なんて…だれが決めたのでしょうね…と、これも毎年同じ会話を致します。


しかしながら、節分が過ぎ立春となると春の足音がゆっくり近づく気配が見えます。自然が動いているのを確かに肌で感じ取る事が出来ます。
日本には春を待つ詩情豊かな風物が溢れているのですが、その穏やかな優しい感性も、「おこもり」の日々では世間が狭くなってしまいそうです。

「春よ来い!!早く来い!!」お外へ出られない日常に心が痛いです。

そんな日々の中にあっても、長年書き綴った「日常つれづれ」への思いは深いのです。
早朝、店へ出かけ、シャッターを閉めた中で書き始めるのです。店へ来ると、仕事モードに切り変わります。
まずカウンターから、すべてを排除し、シャーペンと紙以外は目の前から無くします。

自宅では、生活が見えて来るし、あれもこれも気になり、気が散ってしまい集中できないからです。
ちょっと前までは、何処ででも書けたのです。電車の中ででも、思いついた事を書き出すと、ペン先から言葉が溢れていました。
年と共に集中力にも、体力にも陰りが見え…一気に進めるには体力がいるのだと気付いたのです。

私共の店のカウンターは巨大です。タモ材・長き235cm・厚さ60cm・一枚板…
見事なのです。この存在に助けられて、すべての仕事をこなしています。

物書きの机にも、お客様の接客にも、そして、もろもろ全ての仕事をも容認してくれる包容力があるのです。

奥との境には、芹沢銈介の若い頃・オリジナルの暖簾が…状況は整っています。

数百年の広葉樹のカウンターの年輪は、私に生命を伝えてくれるのでしょうね。このカウンターの力強さは、無意識に私の支えになっているのです。

最近は、軽いもの…一枚板で作らせて頂くとしても、優しく軽く作る事を求められる事があります。
私は重厚なものが好きなのですがねぇ〜。余談ですが、事の条理も、もろもろ森羅万象、重いものに心引かれるのです。重いものを包えて人生を送った先人達や小説に出会うと、並々ならぬ魅力を感じてしまうのです。

最近作らせて頂いた中から2点…写真を上げたいと思います。

小ぶりではありますか、しっかり日本の伝統に乗っ取った仕事を丹念にお作りさせて頂きました。木工作家・細江義弘氏の手によるものです。

今年の最初の家具の仕事になるだろうものは、大きなリビングの大きなテしビ台になると思います。
少しずつ、私の中でデザインをまとめてゆく…使い勝手、佇まい…など考慮しながらの仕事は、楽しくもあり、責任重大でもあるのです。形が無いものを形にしていく…

お客様のご希望や生活形態を聞き取りながら入念に打ち合わせ。とても大切な作業です。
こんな嬉しい仕事は長年の信頼あっての事です。お作り頂いた方が1ツまた1ツつと増やして下さる…そんなご注文が多いのも嬉しい事です。

そして、私自身がー番励まされる事…それはお客様が素敵に生活の中でお使い頂いている事。
お作りさせて頂いた家具などの写真のアルバムを見ると、花染の歴史が見えて来ます。38年…作品1ツ1ツにお客様と私…そして作家「細江義弘」の3者の深い思いが、お顔が浮かぶのです。
ご遠方の方もいらっしゃるので、今、どうなさっているかナァ〜と写真を見ながら思いを巡らせるのです。

私も超アナログ人間だけれど、花染の仕事は全て超アナログ…お家で過ごす時間は、とても大切だと思います。今は不自由な慕らしですが、こんな事を考えながら丁寧に過ごそうと努力する日々なのです。

お正月からの残りのお餅を、小豆を煮て、おぜんざいにしよう…! 甘い美味しいものへの愛は止まる事はありません。

大根の頂いたものを又、又、干し大根にして…これは我家の冬の風物詩。
ベランダで寒風を受けて美味しく仕上がります。そして近しい人へおすそ分け!

2月の展示会はお休みです。
3月15日(火)〜26日(土) 村松学(吹きガラス)・河井達之(陶器)2人展
楽しく準備をしています。春の光とともに素敵な企画で皆様をお迎え出来ますれば幸せです。

節分が終わればおひな様。やっと春が来る…!!
梅の花も、蝋梅の花も、芳しい香りを漂わせ、我が裏庭の石臼で冬眠しているメダカも、そろそう目覚める頃です。

何よりも太陽が暖かい日の光を与えてくれる様になります。

そうそう2月はバレンタインデーもありますね。どんなチョコレートにしょうかナァ〜。
それとも、チョット高価な贈り物…イヤイヤですね。

お目にかかれる日を楽しみにしています。くれぐれもお気を付けて下さいませ。
春はそこまで…。

2022年(令和4年)1月10日

美しく輝く初日出。新しい年を迎える、この地球が、そして私達の暮らしが無事であって欲しいと、思わず太陽に手を合せます。
元旦の朝、この島本町は、うっすらと雪景色でした。見上げる空は、どこまでも青く澄み渡り、この地球を愛おしんでくれている様でした。

年を重ねる程に、今がこうしてある事に感謝の思いがい深くなります。
自然の恵がいっぱい詰ったお節。古来よりの決め事を確かめながら、日本文化の美しさを教えて頂くのです。

そして温かいお雑煮。ふる里の父母との暮らしが蘇えり、ちょっと切なさも…。私の中に、お正月の暮らしの中に生きている母の面影を大切にしなければ…と新年に思いを込めたいと思います。
日本の豊かな感性あればこそですね。

私の初詣は、今年は奈良・春日大社と奈良国立博物館と決め、2日、早朝に出かけました。昨年から決めていたのです。

藤田美術館 所蔵・竹内栖鳳筆「大獅子図」奈良国立博物館に展示されているのです。

大阪・都島・藤田美術館は藤田博三郎(1841~1912)の蒐集に始まるコレクションです。

明治に入り、廃仏毀釈の嵐か吹き荒れる、その時代にあって、壊されたり、安価で売買されたり、海外に流出する日本文化を、力の限り手元に求め集められたのです。その数は日本最大とも言われています。

どうして明治は、日本文化を軽視する様な事がおきたのか…。その事も含めての奈良国立博物館だったのです。私は全くの素人なので、こう言う事に出会うと美術史を学びたい衝動にかられるのです。
学校で学んだのは、岡倉天心とフェノロサの業績と活動くらいですネ!!

4~5年前から、長期にわたり藤田美術館はリニューアル中。
2022年4月・リニューアル後のオープだそうです。
楽しみではありますが、人で溢れるでしょうから、しばらくしてから…となりますでしょうか?

竹内栖鳳の「大獅子図」はこの度で2度目の拝見となりますが、その姿に言葉を失うのです。
この様な明治の頃にあってヨーロッパへ留学し、西洋美術を学び帰国後、筆をとった作品だそうです。遠近法が用いられ、日本の絵師達の先をいったのだと思います。
虎の絵図はたくさんあるけれど、たぶんライオンは描かれた事はなかったのでは…。

ずっとずっと昔、京都美術館(現・京都市京セラ美術館)で栖鳳と上村松園の師弟展が催された折、初めてこの「大獅子図」を見て驚き…虜になってしまったのです。

その折、やはり見たい見たいと願っていた上村松園「序の舞」にも出会わせてもらいました。
先月12月の「日常つれづれ」に書かせて頂いた宮尾富美子に通じる話です。写真で見た事はありましたが、実物を拝見し、その美しさに若い私は、震える思いでした。
想像していたより大きい作品から受ける印象は夢のようでした。

そして、宮尾富美子の小説「序の舞」がよみがえるのです。もし興味をお持ち頂ければ読んで欲しいと思うのです。

京都嵯峨野にあった竹内栖鳳美術館へも、奈良の松柏美術館へも…とにかく開催される展覧会は、ことごとく出かけ…のめり込んだ日々がありました。

そして又、今回の奈良国立博物館で思わぬ事にも出会わせて頂いたのです。
重要文化財・金剛力士立像・阿形(像高505.8cm)吽形(優高506.2cm)見上げる巨像…全身にみなぎる力動感…圧巻でした。
特別公開とあり、写真撮影OK…にも喜んだのです。

南北朝時代(1339)吉野郡吉野町に位置する金峯山寺(きんぶせんじ)の仁玉門(国宝)に安置される…と…。
運慶・快慶が造立した奈良東大手南大門像に次ぐ大作として高い価値を有している…と説明されていました。
それをスッピンで見せて頂いた事の凄さに驚愕したのです。

そんなこんなで時間は過ぎ、午後になり、春日大社へお参りに行った頃には、人波で溢れていました。写真を撮るのも一苦労。良い映像にはなりませんでした。
絵馬と破魔矢は買う事が出来ました。

またまた、仕切り直して出かけたいものです。ここから続く万葉植物園へも行きたいし…新緑の頃にしましょうかねぇ~。

そうこうしている内に七草がゆの日も過ぎ、本格的に始動です!
不穏な空気の中ではありますが「笑う門には福来たる!!」これで行きたいものです。
そうだ!!たくさん頂いた柚子で柚子ジャムをたんと作りました。
この2~3日、店へ持って来て、柚子湯を作って飲んでいます。とっても美味しいです。よろしかったらお出かけ下さい…!

今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。お目にかかれれば嬉しいです。風邪は万病のもとです。くれぐれもお気をつけてお過し下さいませ。

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