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日常つれづれ(2025年)
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2025年
2025年(令和7年)1月13日
新年のご挨拶が遅くなりました。今年もどうぞようしくお願い申し上げます。 新たな年、元旦からお天気に恵まれ穏やかな三が日でした。毎朝、東の空から昇るお日様に思わず手を合わせます。東の空が美しく茜色に染まり、またたく間に頭を出すと、一気に私達の生活を照らし始めます。神々しいまでの朝日…健康への感謝を込めて、自然に手を合せたくなるのです。 年令を重ねる程に、その思いは深くなります。今年2025年は昭和100年と言う事です。 お正月三が日は、祖母から母へそして私へ受け継いだ、漆のお椀を使います。お雑煮も、父が母が家族が慈しんだお正月を、小さな我家の小さな世界に再現致します。ここから1年が巡り始め…ふる里の記憶と共に感謝で一年を祝いたいと思います。 初詣は、例年のごとく京都へ…北野天満宮・六波羅密寺へ、一年の思いを込めてお参りをさせて頂きました。 お正目三が日を過ぎた頃…ニュースで報じられる日本列島に降り積もる雪…その甚大な災害に絶句してしまうのです。 そうこうしている内に新しい年は…七草がゆも過ぎ、鏡開きも終わり…すでに世の中は始動しています。 2月…河井久・河井一喜2人展 2月13日(木)~2月22日(土) 河井久先生が亡くなられて8年余りになります。大空のように澄み渡った大きなお人柄でした。河井寛次郎・河井武一先生を師とし「2人から仕事を…そして人としての姿を学んだ。」とお聞きしました。寛次郎、次いで武一氏に20年にわたり師事なさったのち、昭和59年に滋賀の地に窯を築いたのです。 いつも花染を包み込んで下さる優しさを…先生との時間を、私の大切な時間を共に歩ませて頂いたのです。突然の先生とのお別れでした。深い喪失感でした。 先生は、良き時代を生き、作陶に励まれ、日本各地の百貨店の美術画廊などで個展をなさっていました。花染のような個人の小さな店では珍らしい事だったのではないでしょうか。 先生の花染での展示会は、ご遠方からも、たくさんのお客様が来て下さって笑顔溢れる、賑やかな時間を過ごしたのです。先生のお話も楽しく、寛次郎との思い出話を、お客様も私も心が躍るようにお聞きしました。 「すご~い!!」と思いながら私も作品から力を頂いたものです。 先生がお亡くなりになった翌年、たくさんの作品をお預かりさせて頂き、回顧展をさせて頂きました。2017年5月のことです。 亡くなられてからも、一年に一度くらは、先生の作品を頂きに通いました。やはり私の心を打つのです。花梁のお客様も、その思いの中に居たと思います。 享年74歳「健康の美」「用の美」に捧げた美しい人生でした。 先生のご葬儀に参列させて頂きました。民藝協会の方々、そして先生のふる里・安来からの方々…ご立派なご葬儀でした。最後に先生をお見送りする皆様に、一喜さんがご挨拶をなさったのですが…そのご挨拶に私は感動したのです。涙が一気にせきを切って溢れました。 お父様の久先生にむける…ご長男としての言葉は美しく哀しく…皆のを捉えたのです。その時の光景は、くっきりと目に心に焼き付いているのです。 子供は親の背を見て育つ…と先人達は言いますが、その折の一喜さんの姿は忘れない…。そんな気持ちで、これからも、彼とお仕事が出来ればこんな嬉しい事はありません。 以前…チョット昔。本格的な「花染通信」を発行していた時期があります。「2003年11号」「河井寛次郎と仕事」「河井久作陶展」「作家への旅」を書かせて頂きました。 一生懸命、私なりにまとめて文章に致しました。もし、よろしければコピーをして店に置いておきますので、お読み頂けると幸いです。 ★ 久先生の作品は、すでにたくさん頂いて来ています。一喜さんの作品は、一月下旬に焚く予定なのだそうです。合わせて素敵な良き展示会になりますよう…花染も頑張ります…ね。 河井家のお話しで、この度の「日常つれづれ」は終始致しましたが、展示会に是非お出かけ下さいませ。 スポーツニュースも大好きで…今年も大谷翔平選手の話題で始まり…日本での開幕戦…楽しみですね。テレビで…ですけどね。 雲霧仁左衛門に、むちゃ惹かれる自分も居ます。時代劇の中に日本の美しい姿をみるのです。岡田准一さんの…待…も大好きなのです。 超アナログの私ではありますが、アナログ人間にしか出来ない事もある。と信じてしっかり前をむいて歩きたいと思います。人との別れも、喜びも哀しみも…なによりも自分の弱さも…いっぱい身にまとい年を重ねてゆくのですね。 インフルエンザがすごい勢いで流行しているとの事です。皆様が今年一年、お健やかであります事を心より願っています。冷たい日々ではありますが、お時間がございましたら…どうぞお出かけ下さいませ。 つわぶきの花です。 |